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No.76(2024.7)

INDEX

1.フェローシップ受賞者留学体験記
2.2023年度第3回理事会ニュース
3.2023年度第4回理事会ニュース
4.2023年度第5回理事会ニュース
5.2023-2024年度新旧引継理事会ニュース

1.フェローシップ受賞者留学体験記

2021年度JATSフェローシップ(呼吸器外科分野)
Memorial Sloan Kettering Cancer Center, USA 石川 善啓

 この度、2021年度JATSフェローシップとして米国ニューヨークにあるMemorial Sloan Kettering Cancer Center(MSKCC), Thoracic surgeryで4週間のClinical observershipsを経験してまいりました。米国最高峰がんセンターでのロボット手術を主体とする胸部悪性腫瘍手術を見ることを目的としておりました。研修内容は手術およびカンファレンス見学で、朝7時頃にカンファレンスに参加し、8時頃から夕方まで手術室にて手術を見学しました。手術開始前にフェローや指導医(attending surgeon)に症例の概要を教えてもらい、米国外科医の考え方をできるだけ聞くように努めました。研修期間序盤は速い口調の米国英語をなかなか聴き取れず歯がゆい思いをしましたが、後半は有意義なディスカッションも出来ました。CALGB 140503やJCOG 0802/WJOG4607Lの結果を受けて、小型肺癌に対する縮小切除の方針は日本とそれほど違わないと感じましたが、GGN病変であっても肺門リンパ節の術中迅速病理診断を行っていた事、縦隔リンパ節をサンプリングしていたことが大きく異なりました。ロボット(daVinci Xi)手術は胸部の半分程度で行われており、スピーディーで熟練の技を見ることができました。
 米国ではECFMG非保有者は術野に入れませんし、MSKCCでは良く言えば自由、ある意味放置されることが多いです。しかし、一流施設の水準を肌で感じることができ、ロボット手術など明確な目的があれば有意義な研修になると感じました。もちろんニューヨークで週末に観光するのも良い思い出となりました。
 最後になりましたが、この短期留学に快く送り出してくださった齋藤綾教授、推薦してくださった益田宗孝名誉教授、利野靖診療教授、そして留守中の現場を支えてくれた亀田洋平医師を始め、多くの方の支えがあって実現しました。また、MSKCCのDr. Roccoとの仲介をしてくださった千田教授、スポンサー企業および胸部外科学会関係者の皆様に心より感謝申し上げます。

2024_7_ishikawa(160×190).jpg (7 KB) 石川 善啓
所属施設:横須賀共済病院(留学時は横浜市立大学附属病院)
卒業大学:横浜市立大学
経  歴:2001年 横浜市立大学附属病院 研修医
     2005年 横浜労災病院 呼吸器外科
     2006年 横浜南共済病院 心臓血管外科・外科
     2008年 神奈川県立がんセンター 呼吸器外科
     2011年 横浜医療センター 呼吸器外科
     2012年 神奈川県立循環器呼吸器病センター 呼吸器外科
     2014年 横浜市立大学附属病院 呼吸器外科
     2024年 横須賀共済病院 呼吸器外科
趣  味:テニス
好きな言葉:良い習慣は才能を超える


2023年度JATSフェローシップ(呼吸器外科分野)
Mayo Clinic, USA 川口 庸

 私は2023年12月から2024年2月にアメリカミネソタ州にあるMayo Clinicへ留学しました。Mayo Clinicを選択した理由は年間2,000件の呼吸器外科手術を行っていること、US Newsの病院評価(呼吸器外科部門)で全米No.1を毎年獲得しているためです。高い質を維持しながら沢山の手術をどのように行っているのかを実際に見てみたい、と考えました。
 Mayo Clinicでは毎日3つの手術室で1手術室あたり2-3件の手術が実施されていました。病院の規則上、見学者は清潔で入ることはできませんので、自分の学びたい手術を自由に選んで、外回りで見学しました。Mayo Clinicの呼吸器外科手術の特徴は、手術手順がしっかりと「デザイン」されていることです。いつも同じ「デザイン」で手術が進むため、アシスタントスタッフの手術介助も非常にスムーズでした。「デザイン」通りに手技を進めると、特別な技術が必要なく、若手医師でも安全に、短時間で手術を完遂できていました。これら手術は見ていて分かりやすく、手術室で夢中にメモを取って過ごしました。
 また病院全体としてホスピタリティが行き届いていました。私が院内で道に迷っている時、病院スタッフの方が「どこに行きたいのですか?」とすぐに声をかけてくれ、目的地まで連れて行ってくれるということが何度もありました。また呼吸器外科の先生達も、「何か質問ない?」「さっきの英語聞き取れた?」「日本にいる家族は元気にしているの?」等、うまく英会話ができない私にも頻繁に声をかけてくれました。
 手術手技が洗練されているだけでなく、病院スタッフの方々がとても親切であることが、高い評価を得ている理由なのだろうと感じました。さらには「日本の病院の良いところをもっと教えてほしい」と、現状に満足せず、常に改善を目指しており、素晴らしい病院文化が根付いている、と感じました。
 また私以外にもたくさんの見学者が訪れておりました。国立がん研究センター東病院の小池悠太郎先生と一部、見学期間が重なったため、これからの自分達の成長、若手医師教育について、今後必要とされる研究課題は何か、などを毎日のように議論したことも良い思い出です。
 今回、JATSフェローシップの貴重な経験を通して、手術手技に加え、1人のスタッフとして病院の価値を高めていく姿勢を学ぶことができました。このような機会を与えていただいた滋賀医科大学呼吸器外科の先生方、胸部外科学会に心から感謝申し上げます。この素晴らしい経験を日本でも実践し、伝えていくことで、皆様に恩返しをしていきたいと思います。

2024_7_kawaguchi(160×190).jpg (7 KB) 川口 庸
所属施設:滋賀医科大学
卒業大学:滋賀医科大学
経  歴:2007年 滋賀医科大学附属病院 卒後臨床研修センター 研修医
     2009年 滋賀医科大学附属病院 呼吸器外科 医員
     2012年 公立甲賀病院 呼吸器外科 医員
     2015年 草津総合病院 呼吸器外科 医長
     2020年 滋賀医科大学 呼吸器外科 助教
趣  味:夏山登山、旅行
好きな言葉:努力

2.2023年度第3回理事会ニュース

開催日時:2023年3月30日(金)13:30~19:00
開催会場/方法:日本橋ライフサイエンスビル201大会議室/現地開催(Hybrid)

理事会・委員会審議及び報告の件

1.理事会
審議事項
1)「医師のセカンドキャリアと地域医療を支えるネットワーク」(世話人:日本医師会・日本病院会他、事業項目:医師のセカンドキャリアと医師の地域偏在に関する調査研究・関連事業)からの事業紹介と周知依頼:資料が提出され、本会ホームページに掲載することが承認された。
報告事項
2)本会の法人格の移行:2023年をもって特定非営利活動法人を解散し、一般社団法人へ完全移行するため、「NPO法人解散の流れ」が報告された。1.社員総会で解散の承認決議(2023/7)と清算人の選任。2.法務局へ解散及び清算人就任の登記。3.登記の完了後、所轄庁へ「解散届出書」と「清算人就任届出書」を提出。4.解散日(総会で決議した解散の日)から2ヶ月以上の清算期間を置き、法人の財産を全て清算。清算期間中に官報に解散公告を1回以上出す。5.清算期間の経過後、法務局へ清算結了の登記。6.所轄庁へ「清算結了届出書」を提出。その後、都税事務所や税務所等、各行政機関へも届出をする。
3)「尾崎法」の扱い:外保連手術委員会(2/1開催)までに本会の対応を表明するため検討し、次の決定事項を本会理事会の総意として澤理事長より岩中外保連会長に提示したことが報告された。決定事項:「日本胸部外科学会・自己心膜等による大動脈弁再建術」:試案登録は行わない。よって日本透析医学会から令和6年度改定に向けた外保連を通じた改正要望書は提出できない。今後、試案登録を行う場合は本会が主体(主学会)となり尾崎先生を交えてデータ収集し検討を行うことが決まった。
4)NCD定時社員総会(3/7開催)資料が提出され、第1号議案前回の理事会・社員総会議事録の確認、審議事項:第2号議案財務報告(2022年決算)及び事業報告等、第3号議案2023年度予算の補正が報告された。
審議事項(分担金)
5)循環器病対策推進基本計画の変更(厚生労働省健康局長):資料が提出され報告された。本件は今後は日本循環器学会理事でもある湊谷理事・小野監事が担当する。
6)一般社団法人日本医療安全調査機構:令和5年度社員会費、7)肺移植関連学会協議会:令和4年度分担金、8)3学会合同呼吸療法士認定委員会:2022年度運営費、9)外保連加盟学会:令和5年度分担金が承認された。

2.総合将来計画委員会
審議・報告事項
第1回委員会議事録(2022/12/27開催)、第2回委員会議事録(3/13開催)提出され報告された。
1)NP・PA WG:1.概要:第1回リーダーシップミーティング(2022/12/12開催)で、方向性が議論され、心臓・肺・食道の4学会が共同で4学会認定制度をつくること、「4学会認定制度4学会認定胸部外科領域周術期管理特定看護師(案)」のイメージとする提案がなされた。第2回理事会(1/6開催)で承認され、これを受けチーム医療推進委員会で松宮委員長を中心に検討されていることが報告された。
2.チーム医療推進委員会での議論(2/7開催):1.学会認定資格の検討:本会(日本心臓血管外科学会、日本呼吸器外科学会、日本食道学会を加えて4学会合同)認定特定行為研修修了看護師制度の創設について、他学会の動向も含め意見交換しながら議論が進められ、設定項目を確認していることが報告された。
3.NP/PA制度の有用性を示すエビデンス構築:長崎大学では病棟の看護師の超過勤務時間が半分程度になったことが報告された。
4.総合将来計画委員会での議論(3/13開催):「特定行為研修修了看護師制度を創設」すること、チーム医療推進委員会で提案されたMinimum requirementで多くの人に参加していくこと、メリットをわかっていただき将来的に個人のインセティブに繋げることが重要であることが確認された。
2)学術集会会期短縮の検討:第76回定期学術集会齋木佳克統括会長から参加者の負担軽減(会期の圧縮)と開催費用削減の問題提起がなされた。
本委員会には学術集会前日のプログラムである評議員会および表彰式の見直しをすることに関して要望があり検討された。結論:学術集会前日に開催している評議員会・表彰式をなくし、学術集会を短縮し3日間の開催とすること、第76回定期学術集会から実施することが承認された。評議員会はWEB開催とし学術集会の数日前に開催し、表彰式は学術集会期間中に開催される全員懇親会等で実施する。本件は最終的に理事会で検討され承認された。
3)3分野会長制開始後、会場を決定する領域の順番:1.定義:開催権(開催会場の決定方法)は開催年の領域の会長候補が持つこと、領域の順番はあらかじめ決めておくこと、立候補するその領域の会長候補が事前に会場を仮予約しておくこと、学術集会委員会で承認し、理事会には報告し、最終決定は評議員会とする。2.領域の順番:今後は専門医会員数の領域ごとの比率で決めることが提案され承認された。
4)女性理事:定款改訂委員会に定款および定款施行細則改訂を依頼し、2023年度評議員会で定款および定款施行細則改訂を承認(予定)、翌年から女性理事に就任していただくため準備を進める。
5)JATSと3学会の連携:3分野会長制の内容の擦り合わせ、4学会のテーマの調整、「胸部外科Week」:日本外科学会定期学術集会から上級セッション・タイトル資料が提供され、今後、情報共有をしていくことが報告された。
6)年間スケジュール:第3回5/25(木)17:00~19:00、第4回7/19(水)17:00~19:00、第5回10/4(水)16:00~18:00が報告された。

3.政策検討委員会
特段の報告なし。

4.専門医制度委員会
第2回新制度における外科専門医とサブスペシャルティ外科専門医の「連動更新」に関するワーキンググループ議事録案(3/15開催)が提出され報告された。議論の結果:1.新制度においても連動更新を行う方針であること、2.連動更新の有無の制限なく、講習会受講記録の共有を図る枠組みを構築することの2点については賛同が得られると共に、各サブスペシャルティ領域においては、いつ頃から機構専門医に移行を開始できるか等について確認した上で、次回に改めて議論することとした。
(1)心臓血管外科専門医認定機構
1.2023年第1回機構総会議事録(1/18開催)が提出され報告された。決定事項:1)2022年度決算承認。2)2023年度予算承認。3)100の施設群の承認。4)外科領域講習・共通講習に関して心臓血管外科専門医認定機構より申請を行う。5)試験問題作成委員会委員の件。6)修練指導者の英文表記を「Board Certified Training Instructor」とする。7)1施設の修練責任者変更の承認。8)協力施設の導入を行う。
2.2023年第2回機構総会議事録案(3/2開催)が提出され報告された。決定事項:1)施設の修練責任者変更の承認。2)試験問題集は試験問題の一部を毎年WEB上で無償公開する。3)体外循環e-learningを本年から開始する。第76回定期学術集会時の体外循環シミュレーションについて1例としてカウントする。4)施設群に属さない認定修練施設での経験は修練期間としては認めないが業績としては認める。5)認定登録医からの心臓血管外科専門医再取得。6)ペースメーカーはまるめ対象とする。動脈表在化を項目だてする(まるめ)。7)2026年から関連施設の年間症例数を100例に引き上げる(こども病院は70例)。8)施設認定に際しては基幹施設要件、関連施設要件を充足した領域名を明記する。9)医療安全講習会(共通講習)のみならずPGCや指導医講習会(領域講習)も本機構から日本外科学会へ届出する。
最大の問題:今後、用語として「専攻医の再配置」を使うこと、修練環境・医療の質・働き方に対応した施設に専攻医を配置する方針とすること、認定修練施設要件・関連施設要件・症例数要件を引き上げることが決定された。
(2)呼吸器外科専門医合同委員会
審議事項
1.2023年度NCD呼吸器外科専門医申請システムの改修費用が承認され、本会は半分を負担する。2.心臓血管外科研修修了者の呼吸器外科専門医認定試験受験は次年度より免除は行わないこととする。3.2023年認定専門研修修練施設の申請に関する費用が承認され、本会は半分を負担する。
(3)食道外科専門医
特段の報告なし。

5.専門医会員選出委員会
報告事項
2024年度専門医会員選出委員会の審査判定:定款施行細則に則り2024年度専門医会員申請の受付を2/1開始、申請締切5/2必着とする。3/2現在で申請者160名(昨年合計89名)、心62名・肺70名・食28名であることが報告された。

6.選挙管理委員会
評議員選挙年ではなく特段の報告なし。

7.推薦評議員候補者選考委員会
評議員選挙年ではなく特段の報告なし。

8.会誌編集委員会
審議事項
日本胸部外科学会優秀論文賞の選考概要、日本胸部外科学会優秀論文賞の選考(案)、2023年(2022年Vol.70 Original Article)選考概要の各資料が提出され、承認された。
報告事項
1)Acceptの判定をした論文のAuthorよりWithdrawの申し出があり、持回審議の結果、承認された。
2)GTCS論文投稿・掲載状況(3/10現在):新規投稿数は72編(Original Article 60編)、Accept17編(Original Article 17編)、Accept率(Original Article 24.6%)、所要期間・Online First短縮している、掲載数28編(Original Article 19編/Case Report 1編/Review Article 4編)が報告された。

9.Case Report誌編集委員会
審議事項
1)掲載料APCの著者負担:投稿数が増加しており、来年度から著者負担を検討し開始することが委員会で検討され、本件は本理事会でも検討の結果、承認された。
報告事項
2)GTCC論文投稿・掲載状況(3/10現在):2022/4/14より投稿受付が開始され141編の投稿、その内29編がAcceptされ14編が出版された。3/10までは33編の投稿があり、その内19編がAcceptされ5編が出版された。
3)2023年度第2回Case Report誌編集委員会議事録(案)(2/28開催)が提出された。

10.学術委員会
1)Annual Report 2019:心臓血管外科領域:領域執筆中。呼吸器外科領域:領域執筆完了。食道外科領域:GTCS誌への掲載に向けて投稿。
2)Annual Report 2020:心臓血管外科領域:コンバーター集計を行い、Valveについて解析確認中。呼吸器外科領域:集計完了。食道外科領域:NCDにて再集計中。
3)Annual Report 2021:心臓血管外科領域:追加解析予定。呼吸器外科領域:集計完了。食道外科領域:再集計中。
4)Annual Report 2022:呼吸器外科領域:予備集計を行う。食道外科領域:食道分野学術委員にテスト集計中。
5)消化器外科データベース研究申請:NCDデータを用いた食道分野の研究課題を公募し、2題を申請した。
審議事項
6)2023年消化器外科データベース関連学会協議会参加:2022年度と同様のパターンCとすること、また、分担金請求書が提出され承認された。
7)委員追加:新たに2名に委員として就任いただく要望が出され承認された。

12.学術集会委員会
審議事項
1)学術集会期間短縮の検討:現在4日間であるが、参加者の負担軽減、会場費・運営費の観点から3日で開催することについて提案され、検討の結果、承認された。具体的には次のとおりである。
前日に開催しているプログラムを削減し会場をリリースする:医療安全講習会・Case Presentation Awards⇒会期に入れる。表彰式:新名誉会長・新名誉会員・新特別会員⇒拡大プログラム委員会にて実施する。GTCS優秀論文賞・GTCS Best Reviewer賞(会誌編集委員会)⇒CPAと同様に閉会式の前、あるいは理事長講演と会長講演の間にて実施する。フェローシップ受賞者(国際委員会)・JATS Research Project Award(研究教育委員会)⇒委員会企画セッションの中で実施する。評議員会⇒会期中には行わずWeb開催とし、学術集会の数日前までに開催する。
2)2026年度以降の会長候補者への案内:次の事項が報告され、理事会にて承認された。開催会場の決定方法:開催権は開催年の領域の会長候補がもつこととし、領域の順番をあらかじめ決めておく。立候補するその領域の会長候補が事前に会場を仮予約しておく。最終的には学術集会委員会で承認し、理事会には報告し、最終決定は評議員会とする。領域の順番:今後は3領域の専門医会員の比率をみて決定する。
3)AATSとのシンポジウムの開催(Thoracic):心臓はAATS/JATS Mitral Conclave、AATS/JATS Aortic Symposiumを開催しているが、第76回定期学術集会ではThoracicもAATSとシンポジウムを開催し、次年度以降に継続していくことが報告された。いずれも国際委員会マターとなる。

第75回定期学術集会(中島淳会長、荻野均分野会長、松原久裕分野会長)
報告事項
1)中島会長から終了報告が述べられた。総括:新型コロナウィルスに対する感染防止対策をしながら現地開催し、「協奏する胸部外科」のもと、経歴や専門分野の異なる3会長が互いの特色を発揮して協力し合いスケジュールを終えることができた。オンラインによる新しい学術集会の開催形式を取り入れ、今後は現地開催に加えて一部オンライン開催の併用というハイブリッドスタイルが一般化するのではないか。最後に第75回定期学術集会を開催できたことへの感謝と荻野分野会長、松原分野会長への謝意、関連各所団体、スタッフへの謝意が述べられた。また、荻野分野会長、松原分野会長からも終了のご挨拶をいただいた。
2)収支報告:収入が支出を大幅に上回り、成功裏に終了したことが報告された。

第76回定期学術集会(齋木統括会長・渡辺敦分野会長・渡邊雅之分野会長)
審議事項
1)予算案:JaSECTと合同開催とし費用按分については協議中、全員懇親会はJaSECTと合同開催とし参加費を3,000円とする。
報告事項
2)演題募集状況:2/15より演題募集開始、3/17時点の状況は42演題である。
3)プログラム日程表:1.委員会セッション:次回理事会(6/21開催)までに座長・演者を含めたセッション内容を確定する。2.JATS/AATS Joint Session(Thoracic):パイロット企画として1日目(10/19)夕方に第2会場で90分枠、4名でジョイントセッションを予定、AATSからはDr.David R.Jones(Memorial Sloan Kettering Cancer Center)「米国における呼吸器外科と縮小手術の現状」、AATS呼吸器分野の現況とJATSJOINTSESSIONに関する展望となどを発表頂く予定。
4)第76回定期学術集会における接遇(旅費交通費・謝金)
5)企業展示
6)「会長要望演題」の英語表記:Focus Sessionとする。第76回日本胸部外科学会定期学術集会予算書が提出され報告された。

第77回定期学術集会(竹村統括会長・佐藤之俊分野会長・亀井分野会長)
審議事項
次の各事項の資料が提出され承認された。
1)各領域のプログラム委員
2)プログラム委員会開催スケジュール
3)領域横断セッションは会長間で検討し企画・立案を行う。会期2024/11/2(土)~11/4(月祝)、2日目11/3(日):理事長講演・会長講演、3日目11/4(月祝):AATS/JATS Mitral Conclave Workshop・AATS/Thoracic Workshop・CPA、特徴:上級セッションの横で一般演題をしない方針とする。

13.財務委員会
一般社団法人日本胸部外科学会2023年度第1回財務委員会議事次第(3/29開催)および会計資料(令和4年度2022年度NPO・一社決算報告書、事業別損益推移、本会会計推移、地区別会員数と会費納入状況)が提出され報告された。
審議事項
令和4年度貸借対照表(合算)の正味財産・純資産合計、事業別損益推移をみると、現状の本会財務は均衡がとれている状況である。しかしながら、2023年度から専門医会員費の値下げにより毎年収入減となるため、解決策が財務WGおよび本委員会で検討され、今後の方針が次の通り提案され承認された。
GTCCの掲載料の調整(Case Report誌編集委員会)、請負団体からの受託費、JATS Academy(JATS Academy委員会)収益の検討、また、地方会助成金は地方会のあり方委員会と財務委員会で見直しを図る。

14.倫理・安全管理委員会
第76回日本胸部外科学会定期学術集会中の医療安全講習会の企画及び講師について検討を行う予定である。

15.診療問題委員会
1)令和6年度外保連改正要望書提出:【新規】1.ロボット支援下弁置換術(1弁)、2.腔鏡下心房中隔欠損閉鎖術、3.ロボット支援下心房中隔欠損閉鎖術、4.ロボット支援下弁置換術(2弁)、【改正】1.同種心移植術、2.植込型補助人工心臓設置術と人工心肺の同時算定。3.植込型補助人工心臓設置術と併施手術の同時算定、4.補助人工心臓設置術と併施手術の同時算定を提出したことが報告された。
2)日本メドトロニック社「カニューレ等安定供給に対する要望書(案)」が提出された。

16.ガイドライン委員会
2023年4月発足日循ガイドラインについて参加学会として以下のガイドラインに参加することになり、委員が推薦された。
1)肺高血圧症治療ガイドライン
2)心臓移植に関するガイドライン
3)成人先天性心疾患診療ガイドライン
4)急性・慢性心不全診療ガイドライン
5)2024年フォーカスアップデート版不整脈治療。

17.研究・教育委員会
報告事項
1)Postgraduate Course:第76回(2023年)のPostgraduate Courseの内容が全て決定した。心臓血管外科:3学会合同PGC委員会(3/13開催)にて第76回(2023年)・第77回(2024年)分のテーマ・講師を決定した。呼吸器外科:今後3年分のPGC領域別トピックを持回審議で決定。第76回(2023年)に相応しいテーマ・講師を持回審議で推薦を募り決定した。
2)JATS Research Project Award:1.第2回(2019年度)JATS award for transitional clinical research受賞者よりGTCSに採択されたとの速報があった。2.第6回(2023年度)4月からの募集開始に向け現在準備中である。
3)サマースクール:2022年呼吸器外科サマースクール収支決算報告書が提出された(日本呼吸器外科学会理事会承認済)。「第11回呼吸器外科サマースクール-肺の手術にトライしてみよう-」:会期2023/7/8(土)9(日)、会場:神戸医療機器開発センター(MEDDEC)・ニチイ学館ポートアイランドセンター、事務局代表:岡田克典先生(東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野)、「第12回心臓血管外科サマースクール」:会期2023/8/26(土)27(日)、会場:羽田イノベーションシティ、当番幹事:岡田健次先生(神戸大学大学院・医学部心臓血管外科学分野)が報告された。

18.JATS Academy委員会
審議事項
1)カダバートレーニングのワークショップ開催に向けた委員の追加:第1回委員会(2/8開催)で会員からニーズがあるとの提起があり、同ワークショップの座長をお務めいただく先生の委員就任が承認された。
報告事項
1)第1回委員会:当委員会事業について議論・検討を行った。事業:JATS Academy Webinars、JATS Academy教育プログラム、JATS後援WEBセミナーがあり、胸部に望ましい内容について議論され、各分野・各学会と差別化を図られていること、胸部ならではの分野横断的な内容、JATS-NEXT世代の目線を意識した内容(例:統計学)などが挙げられた。
2)第2回事務局との打合せ:JATS Academy教育プログラムである各ワークショップの円滑な運営のため委員長と事務局で打合せを行い、決定された内容を基に今後、内規を作成する予定である。
3)JATS後援WEBセミナー:今後のより良い当事業運営に向け、企業へアプローチ中である。
4)関連教育プログラム:1.第3回TAVIワークショップ報告書、2.第4回TAVIワークショップ報告書が提出された。

19.広報委員会
審議事項
1)JATS-NEXT広報担当者の広報委員会への参加:JATS-NEXT委員会から要望があり、第2回委員会(2/17開催)にて検討し承認され、本日、理事会でも承認された。
報告事項
第2回広報委員会議事録(2/17開催)が提出され報告された。
1)JATS-NEXTメンバーによる独自SNS発信をJATS-NEXT委員会から速やかに開始したいとの要望を受け、委員会にて審議。委員会で挙げた3点の方式を順守していただくことを条件に承認し、結果を委員長から理事長に報告、今後の進め方について指示を仰ぎ、JATS-NEXT委員会にて運用開始済である。SNS発信内容は、1.JATS-NEXTの活動報告(総会・委員会・地方会等)、2.JATS-NEXT学会(2024/1開催予定)の周知・準備状況の発信、3.JATS総会の様子(第76回定期学術集会Daily Newsのニーズ・可能ならセッションの発信等)である。
2)News Letterメール:No.69(2023/1)、No.70(2023/3)を発刊した。
3)バナー広告:現在掲載の企業は6社。掲載中:日本ゴア合同会社、SBカワスミ株式会社、株式会社カイトー、更新掲載:コヴィディエンジャパン株式会社、エドワーズライフサイエンス株式会社、新規掲載:株式会社HOKUTO、掲載終了:ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社。
4)ガイドライン掲載ページの整理:内容が古くリンク切れが散見されるため、ガイドライン個々の掲載から各ガイドライン管理団体のガイドライン掲載トップページへのリンク集に変更する。現在、有益と思われるページを持回審議で委員に募っており、その結果を基に第3回委員会を開き検討予定である。

20.総務・渉外委員会
特段の報告なし。

21.JATS-NEXT委員会
審議事項
1)第1回JNAC(JATS-NEXT Annual Conference)の開催が次の通り検討され承認された。今後、若い世代(研修医・学生)を視野に入れること、また、海外との交流も構築していくこと、Twitterを活用することが重要である。
目的:JATS-NEXTは将来の学会運営および3領域のリーダーを担う人材を育成することを目的とする会であり、1.人材育成のためのプロジェクト企画・運営、2.3領域の横断的セッションの開催、3.外科医の意見集約の業務を主とし、本Annual meetingを通して遂行することを目的とする。概要:1.日時:2024/1/27(土)、2.開催形式:現地開催のみ、3.参加目標人数:250~300人、4.開催場所:大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルーム、5.内容:プログラム策定委員19名。6.テーマ:「胸部外科のcrossoverを目指して」、7.予算案が提出された。
報告事項
1)JATS-NEXT Twitterを3/16に開設し、会員へ一斉送信メールを配信して周知した。1.JATS-NEXTの活動報告、2.JATS-NEXT学会の周知、準備状況の発信、3.JATS総会の様子と本委員会の内容等を発信していく。
2)第2回委員会(1/26開催)、第3回委員会(3/27開催)の議事録(案)が提出された。

22.定款改訂委員会
2023年度は女性理事就任の件、2024年度は分野会長の件に関して、定款および定款施行細則改訂を検討する。

23.臓器移植委員会
報告事項
1)肺移植適応レシピエント適応基準の改定(肺移植関連学会協議会)
2)第47回移植関係学会合同委員会での臓器移植実施設の認定と認定取下げ等の報告(2022/12/26)
3)第48回移植関係学会合同委員会での臓器移植実施設の認定と認定取下げ、自施設内適応認定施設の報告(3/20)
4)肺移植関連学会協議会代表世話人の交代:岡田克典理事へ交代することが報告された。

24.胸部外科医労働環境委員会
特段の報告なし。

25.チーム医療推進委員会(NP・PA WG)
チーム医療推進委員会議事録(2/7開催)が提出され報告された。学会認定資格の検討:「本会・日本心臓血管外科学会・日本呼吸器外科学会・日本食道学会、4学会合同認定特定行為研修修了看護師制度の創設」
1)他学会の動向:日本循環器学会「日本循環器学会推奨特定行為区分修了証明書」の発行、日本心臓血管外科学会「特定行為研修修了者の会」、日本集中治療医学会「集中治療認証看護師」、日本麻酔学会「周術期管理チーム看護師認定制度」が報告された。
2)どの特定行為研修を推奨するか:第1段階はMinimum Requirementでなるべく多くの方が入れるような項目を選定することとした。第2段階目はスペシャリティに分け認定していくことに関してコンセンサスが得られた。
3)具体的には、次の通り提案が出され継続審議をしていくこととなった。領域別パッケージ「外科術後パッケージ」・「麻酔パッケージ」・「集中治療パッケージ」を修了した看護師は認定可能、3パッケージほどではなくても、(1)呼吸器(気道確保に係るもの)関連、(2)呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連、(3)循環動態に係る薬剤投与関連の区分だけを修了した看護師も認定できる。
4)本制度の持続性を図る:学会認定の特定行為終了看護師を雇っていることが施設認定に関わってくることが一つの方針である。
5)NP/PA制度の有用性を示すエビデンス構築:先行して導入している施設では良い効果が出ており、多施設でデータを収集し認定制度のメリットを発信して導入できるように繋げていきたい。
6)認定を受ける看護師のメリット:学会参加費・セミナーを無料化する、学会発表の場を設ける、待遇改善、インセンティブが得られる方向とし、会員・非会員に関しては継続審議とする。
7)結論:第1段階のレベルを進め、本年度、あるいは来年度に認定を開始する。

26.国際委員会
審議事項
1)JATSフェローシップにおける経費報告:コロナ禍で留学延期となったフェローに関しては、状況・期間に応じ妥当な額を支給することが承認された。
2)JATSフェローシップ選考:1.概要:留学期間1〜3ヵ月、奨学金100万円、留学先地域:北米・欧州、選考人数4名(心臓血管外科分野2名、呼吸器外科分野または食道外科分野2名)2.委員会選考:2023年度選考結果が次の通り提示され承認された。川合雄二郎先生(東京都済生会中央病院心臓血管外科)、堂前圭太郎先生(大阪警察病院心臓血管外科)、伊坂哲哉先生(神奈川県立がんセンター呼吸器外科)、川口庸肺先生(滋賀医科大学呼吸器外科)
2023年度JATS/AATS Foundation Fellowshipの問題:AATSならびにメドトロニックの意向で中止となり、留学が決定している全員が留学を完了した場合、再開することとなった。
報告事項
3)2023年度フェローシップスケジュール
4)第7回アジア・トラベリングフェローシップ(第76回定期学術集会トラベルグラント)昨年と同条件で募集、受賞者の発表形態はその年の会長に一任する。
5)2022年度フェローシップ決算、2023年度フェローシップ予算が報告され承認された。

27.COI委員会
特段の報告なし。

28.地方会のあり方委員会
2023年度第1回委員会議事録(3/8開催)が提出され報告された。
報告事項
1)第1回委員会:JATS Case Presentation Awardsについて議論・検討を行った。結論:1.若手の育成を目的に座長を中堅と若手でバランスよく選定することで会の活性化を目指す。2.2022年度第1回委員会決定(4~5年継続)に基づき、今後も以下の仕様を継続する。計81演題(心臓45、呼吸器27、食道9)、1セッション9演題(90分)×9セッション(心臓5、呼吸器3、食道1)、1セッション9演題(90分)の時間短縮はセッション増により座長・審査員の選定を難しくすることから行わない。会期中、如何に組み込むかは学術集会運営に一任とする。
2)JATS Case Presentation Awardsの仕様:第1回委員会にて検討した結果を反映し、最新の仕様書として更新。学会の継続事業として、これに沿って運営していただくよう第77回・第78回会長、学術集会運営事務局に依頼済。
3)JATS Case Presentation Awardsのタスクスケジュール:委員会にて検討した結果を反映し、今年の最終版として更新、各地方会に送付済。

第4号議案2023年度理事会・評議員会開催日程の件
臨時理事会を中止し、評議員会開催日の日程を変更することが理事会にて承認された。
第4回理事会:2023/6/21(水)13:00-17:00(日本橋ライフサイエンスビル201)
第5回理事会:2023/9/6(水)13:00-17:00(日本橋ライフサイエンスビル201)
第1回臨時理事会中止、定時評議員会日程変更⇒第1候補:10/12(木)(日本橋ライフサイエンスビル201予定)
新旧引継理事会:2023/10/21(土)仙台

3.2023年度第4回理事会ニュース

開催日時:2023年6月21日(水)13:00~17:00
開催会場/方法:日本橋ライフサイエンスビル201大会議室/現地開催(Hybrid)

理事会・委員会審議及び報告の件

一般社団法人日本胸部外科学会
1.理事会
審議・報告事項
1)次期理事長及び次期副理事長の選任:定款施行細則第9章「役員」第39条「理事長及び副理事長の選任等」に則り実施すること、本件は役員に郵送にて通達することが報告された。
2)役員等立候補のご案内:選出対象は次期分野会長・次々期分野会長・理事・監事とし、本件は評議員にメールおよびホームページ掲載にて通達することが報告された。
3)2023年度名誉・特別会員推薦:名誉理事長・名誉会長大北裕先生、名誉会員荒井裕国先生・澤芳樹先生、特別会員饗庭了先生・大泉弘幸先生が承認された。
4)2023年度第2回リーダーシップミーティング(6/12開催):議事次第が提出され報告された。
1.「未来予想図、胸部外科はどうなる?」:問題提起がなされ、第76回定期学術集会の際の4学会理事長対談のテーマとする。
2.JATS-NEXT「第1回JATS-NEXT Annual Conference開催」:テーマ「胸部外科のcrossoverを目指して」、会期:2024/1/27(土)8:30~18:00、会場:大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルームとする。
3.NP/PA「学会認定制度学会認定胸部外科領域周術期管理特定看護師(案)」:第75回定期学術集会の際の4学会理事長対談の際に厚生労働省と議論をした上での提案を具現化すべく進めている。本会を中心に日本心臓血管外科学会、日本呼吸器外科学会、日本食道学会及び日本血管外科学会の5学会合同で特定行為を修了した看護師を学会として認定する方針である。
5)一般社団法人経カテーテル的心臓弁治療関連学会協議会:6学会(日本循環器学会・日本心血管インターベンション治療学会・本会・日本心臓血管外科学会・日本経カテーテル心臓弁治療学会・日本小児循環器学会)で構成され、一般社団法人化したことが報告された。
6)「4学会合同(本会、日本心臓血管外科学会、日本心臓血管麻酔学会、日本体外循環技術医学会)によるヘパリン抵抗性に関する全国調査事業」:実態調査結果報告書(2023/8)が提出され報告された。本会の一社化後の最初の受託事業であり日本血液製剤機構からの委託調査研究である。GTCSにAcceptされオンラインジャーナルに掲載された。
7)「心筋保護ガイドライン合同研究班」事業計画書の報告ならびに事業経費助成(参加学会分担金)許諾依頼が提出され、検討の結果、承認された。
8)「先天性心疾患の手術を行う施設の集約化(地域拠点化)に関する提言」(令和5年4月1版)の発表:日本小児循環器学会・日本心臓血管外科学会で構成され纏めたことが報告された。今後は専門医制度と整合性が取れるように実現していくことが重要である。
9)ロボット心臓手術関連学会協議会からの依頼:構成学会は日本ロボット外科学会・日本心臓血管外科学会・日本胸部外科学会、委員追加1名、交通費支弁が承認された。
10)「The STS-ASCVTS Aortic Symposium 2024援助の依頼」:2024/11/15~16、浜松町コンベンションセンター、参加者は本邦・アジア・欧米諸国から500名予定、検討の結果、収支予算書を再提出していただくこととなった。
11)2023-2024年度新旧引継理事会開催日時の変更:10/20(金)とする。

特定非営利活動法人日本胸部外科学会
審議・報告事項
1)特定非営利活動法人日本胸部外科学会の解散を審議し、満場一致で承認された。本件に関して役員には書面で文書を提出いただく。
2)本会の法人格の移行に伴う目的と事業の継承:特定非営利活動法人日本胸部外科学会の「目的と事業」を一般社団法人日本胸部外科学会は継承することが確認された。
3)本会の法人格の移行に伴う職員の所属:2023年8月1日を持って特定非営利活動法人日本胸部外科学会から一般社団法人日本胸部外科学会に移行することが報告され承認された。

2.総合将来計画委員会
審議・報告事項
第3回委員会議事録案(5/25開催)が提出・報告され、各事項が承認された。
1)NP・PA「学会認定制度学会認定胸部外科領域周術期管理特定看護師(案)」:本委員会では骨子を検討したが、具体的には、25.チーム医療推進委員会から報告する。
2)女性理事:1.対象の人数・会員区分:人数は会員男女比率および3分野のバランスにより3名以内とし、会員区分は評議員とする。具体的な定款・定款施行細則改定案は、22.定款改訂委員会から報告する。2.非選挙理事推薦委員会(対象の人数・会員区分・具体的候補者の選定方法および選定):日本外科学会規則を参考とする。3.スケジュール:本理事会で女性理事に関する各事項を審議・承認、2023年度評議員会で定款・定款施行細則改訂、2024年度評議員会で女性理事就任を決議する。
3)評議員会開催概要・スケジュール・費用:10/12(木)15:00~17:00、WEB開催(ウェビナー利用)、対象は評議員・名誉会員・特別会員とする。評議員会開催費用およびウェビナー費用が提出され承認された。
4)役員選挙概要・スケジュール:理事会にて報告された。
5)助成金のあり方:「The STS-ASCVTS Aortic Symposium 2024ご援助のお願い」理事会で検討され収支予算書を再提出していただくことになった。
6)記念品授与ルール:役員退任時にお渡しする。
7)年間スケジュール(予定):第5回委員会10/4(水)16:00~17:30が報告された。

3.政策検討委員会
特段の報告なし。

4.専門医制度委員会
1)第76回定期学術集会中の専門医制度委員会企画:講師江口英利先生(大阪大学消化器外科・外科学会専門医制度委員会委員長)、滝田順子先生(京都大学小児科・日本専門医機構理事・サブスペシャルティ領域検討委員会委員長)に依頼したことが報告された。
2)日本外科学会専門医制度委員会(6/12開催)の要点が報告された。
(1)心臓血管外科専門医認定機構
2023年第3回心臓血管外科専門医認定機構総会議事録(5/26開催)が報告された。決定事項:1.日本専門医機構において専門研修のブランク期間が承認される方向である。2.公開問題、3.認定施設として325施設を認定した(2023/1)。4.15施設の修練責任者変更を承認。5.協力施設:毎秋の施設群内容を確認時に登録いただく。6.第54回日本心臓血管外科学会EACTS-JSCVS joint workshop on aortic valve repair、ASCVTS STS Aortic Symposium2024をセミナー相当としてカウント。7.人工臓器学会に体外循環e-learningの素材提供料を支払うことを承認。8.医療安全講習会・指導医講習の受講証の再発行を有償で行う。9.国外での手術経験を利用する場合の扱い。10.更新の旧制度から新制度への完全移行時期を2028年(2029年認定)、新規申請は2027年(2028年認定)からとする。
また、5つのWGを新設し検討を開始する。1.基幹施設基準WG1(成人心大血管)、2.基幹施設基準WG2(血管)、3.基幹施設基準WG3(小児)、4.基幹施設基準WG4(task share等)、5.3階制度WG、6.OffJT再検討WG。
(2)呼吸器外科専門医合同委員会
1.2023年度呼吸器外科専門医新規申請胸腔鏡セミナー受講に関する猶予措置、2.2023年度呼吸器外科専門医認定試験:11/10(金)、ベルサール汐留、感染症を理由とした未受験者に対する措置は受験料・申請書類を返還する措置を継続する。3.規則・施行細則の改訂が説明され承認された。
(3)食道外科専門医
1)2023年度食道外科専門医新規申請:一次審査申請、二次審査(食道外科専門医認定試験)、2)2023年度食道外科専門医更新申請、3)食道外科専門医新規申請における手術ビデオ提出に関する変更点が報告された。

5.専門医会員選出委員会
審議事項
1)2024年度専門医会員審査判定:497名から申請があり、委員会持回り審議の結果、満場一致で承認され、本理事会で承認され選任された。専門医:心臓187名(男性179名、女性8名)、肺235名(男性209名、女性26名)、食道72名(男性71名、女性1名)、研究者:心臓1名(男性1名)、肺2名(男性2名)

6.選挙管理委員会
評議員選挙年ではなく特段の報告なし。

7.推薦評議員候補者選考委員会
評議員選挙年ではなく特段の報告なし。

8.会誌編集委員会
審議事項
1)2022年Vol.70優秀論文賞の選考結果が次の通り報告され承認された。
心臓血管外科:原寛幸(日本赤十字社和歌山医療センター心臓血管外科)、呼吸器外科:市之川英臣(順天堂大学病院一般呼吸器外科)、椎名裕樹(千葉大学大学院医学系研究科呼吸器外科)、食道外科:佐藤弘(埼玉医科大学国際医療センター消化器外科)
2)GTCS論文投稿・掲載状況(5/31現在):新規投稿数164編(Original Article1 34編)、Accept 42編(Original Article 33編)、Accept率(Original Article 20.9%)、所要期間・Online First短縮、掲載数52編(Original Article 35編/Case Report 1編/Review Article 4編)が報告された。
3)reviewerのトレーニング:学術集会の際に実施する提案が出され、今後、検討していく。

9.Case Report誌編集委員会
審議事項
1)掲載料APCの著者負担額:投稿数・Accept数が増加し(2022/4~2023/3では投稿数175編、出版(Accept)数92編、Accept率56%)、為替レートの問題もあり検討された。著者負担を660USD(消費税込み)とすること、開始時期は本年8月1日とすることが提案・承認され、本理事会でも承認された。従来の掲載本数48編から約70編に増やすことが可能となる。なお、今後、出版費はドル建て管理とする。
報告事項
1)GTCC論文投稿・掲載状況(5/31現在)、2)第3回編集委員会(5/18開催)、3)GTCCホームページ更新:Editorial Boardへの写真掲載、4)地方会へGTCCの投稿を呼びかける依頼を行った。

10.学術委員会

審議事項
Annual Reportの作業を進めるために不可欠な委員について理事会へのオブザーバー出席依頼があり、検討の結果、必要に応じて出席していただくことになった。
1)Annual Report2019・2020・2021・2022の各領域の進捗状況が報告された。
2)食道学会理事長講演へのデータ提供:日本食道学会の土岐理事長から第77回日本食道学会(6/29~30)の理事長講演を行うにあたり、最新のロボット手術の件数について学術調査のデータを使用したいという依頼があり提供した。
3)消化器外科データベース研究申請:NCDデータを用いた食道分野の研究課題2題を消化器外科データベース関連学会協議会に申請し条件付きで採択された。
4)NCD運営委員会報告:第30回NCD運営委員会議事録(5/9開催)が提出されNCDクラウド移行の進捗状況が報告された。

12.学術集会委員会
審議事項
各事項が報告・検討され、理事会で承認された。
1)表彰式:第76回定期学術集会から『前日』に開催していたCase Presentation Awards・医療安全講習会・評議員会・表彰式などを会期中に取り込み、あるいは学術集会とは切り離し別日開催とし、開催日数を4日間から3日間にすることが第3回理事会で決定された。『表彰式』で行っていた新名誉会長・名誉会員・特別会員の推戴・各委員会他の表彰について以下のように行うことを決定した。1.新名誉会長・新名誉会員・新特別会員の推戴:拡大プログラム委員会(10/18)、2.GTCS優秀論文賞(会誌編集委員会):全員懇親会(10/20)、3.GTCS Best Reviewer賞(会誌編集委員会):全員懇親会(10/20)、4.フェローシップ受賞者(国際委員会):全員懇親会(10/20)、5.JATS Research Project Award(研究・教育委員会):全員懇親会(10/20)。なお、閉会式前に行っていたCPAの結果発表は、本人または代理の出席を頂くよう事前にアナウンスし、その場で賞状・副賞を渡す。担当委員会においては受賞者には事前に当日表彰を行う旨を伝え出席確認をする。
2)参加登録システム:第76回定期学術集会より、食道分野の参加者を増やすため、参加区分に『日本食道学会会員』枠を新たに設けることが決定し、参加登録システムの改修を行っている。会員の場合:会員管理システムにて専門が『食道』の先生は『日本食道学会会員』価格、非会員の場合:参加登録システムで分野を選択、『食道』を選択すると『日本食道学会会員』価格が表示される。また、従来は会員であっても「メディカルスタッフ」・「後期研修医」は非会員からの登録であったが、一般会員を選択すると「医師」・「メディカルスタッフ」・「後期研修医」が選択でき、会員として参加登録ができるように変更した。
3)英語表記:下記名称で統一する。拡大プログラム委員会/Presidential Dinner、全員懇親会/Gala Dinner、Faculty Dinner/Faculty Dinner。
4)初期研修医の演題登録:昨年、コメディカルは本人が非会員でも共著者に会員がいれば演題登録は可能ということを決定した。初期研修医も同様の扱いとのことを3会長で協議し、第76回定期学術集会の演題登録を受け入れた。第77回定期学術集会以降はホームページ等で案内していく。
5)外国人名誉会員推戴(2024年度):第77回の3分野会長より推薦があり学術集会委員会で承認した。心臓:David H.Adams 先生(Icahn School Medicine at Mount Sinai)、呼吸器:Valerie W. Rusch 先生(Memorial Sloan Kettering Cancer Center)、食道:Alfred Cuschieri 先生(University of Dundee, Scotland)

3-12-76.第76回定期学術集会
報告事項
1)演題登録数:演題応募開始2/15~5/9正午まで延長、1,304演題応募(領域横断22、心臓762、呼吸器395、食道125、英語含)、6月末までに一般口演、ポスターの枠を決定する。
2)参加登録受付/オンデマンド配信:1.参加登録受付期間:事前参加登録期間8/1 10:00~9/29(早期割引料金)、通常参加登録期間10/2正午~11/28 17時(通常料金)2.オンデマンド配信:PGC10/24~会期中は配信しない、上級演題11/8~、配信終了11/29、配信をするセッション:単位付与セッション(PGC、医療安全講習会、指導医講習会)と上級演題。
3)日程表:第76回定期学術集会ホームページに掲載:評議員会10/12、拡大プログラム委員会10/18 18:00、学術集会会期10/19~21、AATS/JATS Aortic Symposium in Sendai 10/22
4)共催セミナーの飲食(事前予約制):フードロス軽減の観点から事前申し込み制とし、お弁当数確定時期が開催1か月前となるため、早めに参加登録をしていただくように周知していく。
5)キッチンカー:会場付近にコンビニ、飲食店が少ないため、会員サービスの一環として複数のキッチンカーを設置する。また、イブニングセミナーに参加した方に割引券を配布することを検討している。
6)Daily Newsの発刊:速報新聞を会期中に発刊し参加者に配布する。
7)会期中の関連会合の開催(依頼):プログラム中の委員会開催は避ける。

3-12-77.第77回定期学術集会(竹村統括会長・佐藤之俊分野会長・亀井分野会長)
報告事項
1)学会テーマ・副題:Singularity-Escape from Inertia
2)プログラム委員会状況報告:5月より領域ごと/分野ごとにプログラム委員会を開催している(心臓10分野、呼吸器6分野、食道1領域)。領域横断は会長間でプログラムを検討する。
3)倫理的手続き:踏襲する形で実施することを3会長間で検討し、委員会(6/15開催)で承認された。なお、日程表が報告された。

13.財務委員会
審議・報告事項
1)2023年度第2回委員会資料(6/15開催)が提出され、一般社団法人日本胸部外科学会「令和6年度損益予算書(案)」(令和5年8月1日から令和6年7月31日まで)が報告され承認された。専門医会員会費の値下げにより減収となるため、各事業にて支出削減が検討された。アクティビティを落とさずサステナビリティに取り組み財産を次世代に渡すことを目的とする。
2)各地方会へ助成金見直しのお願い:28.地方会のあり方委員会で報告する。
3)2023年度財務委員会スケジュール:第3回委員会(決算)9/6 11:00-12:30、監事会(監査)と同時開催とする。

14.倫理・安全管理委員会
1)第76回定期学術集会中の医療安全講習会:第1回委員会(4/13開催)にて検討を行い、日本専門医機構の「外科領域講習」として申請予定である。
2)パフュージョニストの一時交代、引継ぎ時のチェックリスト:日本体外循環技術医学会(JaSECT)より本会宛に承認依頼があり、心臓分野の倫理安全管理委員会委員にてメール審議を実施し「内容的に問題ない」ことを確認した。
3)日本医療安全調査機構「協力学会担当者リスト2023年度版」:担当は評議員としリストを更新した。

15.診療問題委員会
1)令和6年度外保連改正要望書提出:新規1.ロボット支援下弁置換術(1弁)、2.胸腔鏡下心房中隔欠損閉鎖術、3.ロボット支援下心房中隔欠損閉鎖術、4.ロボット支援下弁置換術(2弁)、改正1.同種心移植術、2.植込型補助人工心臓設置術と人工心肺の同時算定、3.植込型補助人工心臓設置術と併施手術の同時算定、4.補助人工心臓設置術と併施手術の同時算定、外保連から厚労省に要望書を提出し、7~8月にヒアリングが行われる予定。
2)医療材料・医療機器実態調査:診療問題委員・役員宛に実施し、逆鞘となっているものについて外保連に報告した。

16.ガイドライン委員会
1)日循ガイドライン(4月発足):次の5ガイドラインについて参加学会として参画することが報告され、各推薦委員が承認された。1.肺高血圧症治療ガイドライン、2.心臓移植に関するガイドライン、3.成人先天性心疾患診療ガイドライン、4.急性・慢性心不全診療ガイドライン、5.2024年フォーカスアップデート版不整脈治療(4・5は委員は出さない)。
2)2024年度発足日本循環器学会ガイドライン/フォーカスアップデート版:アンケートがあり要望を提出した。

17.研究・教育委員会
審議事項
1)第6回JATS Research Project Award:本年は合計27件の応募があった。委員会にて選出した4名が本理事会でも承認された。応募数が減少した理由としては、今年から応募条件に各施設での倫理審査承認を必須としたことが考えられる。来年は必須となる旨の周知を強化するとともに早期に募集を開始。余裕を持って応募して貰えるよう準備を整える。
第6回(2023年度)JATS Research Project Award(日本胸部外科学会研究助成)選考結果
■JATS award for transitional clinical research(臨床研究助成)
(研究期間:3年支援額:100万円選出数:1件)
 精密肺縮小手術における術後呼吸機能、予後に関する観察研究
  上田雄一郎(福岡大学病院呼吸器・乳腺内分泌・小児外科)
■JATS award for young investigators(若手胸部外科医研究助成)
(研究期間:2年支援額:50万円選出数:3件)
 心臓
  非侵襲的なリアルタイム心筋保護モニタリング法の開発
   田原禎生(東京医科歯科大学病院心臓血管外科)
 肺
  超高齢化が進む本邦における、肺癌手術患者の周術期の就労状況やQOLの「見える化」を目指す実態調査
   門松由佳(名古屋大学医学部附属病院呼吸器外科)
 食道
  食道切除再建後の頸部センサー装着による咳のモニタリング
   石川佳孝(東京慈恵会医科大学外科学講座消化管外科)
報告事項
1)第5回・第6回JATS Research Project Award基金:第5回の収支報告書および寄付金支援企業一覧が提出された。第6回は趣意書の配布を近日中に予定。
2)Postgraduate Course:第76回の座長・講師候補者が全員就任依頼を了承。執筆要項のブラッシュアップを行った。
3)サマースクール:1.呼吸器外科サマースクール:7/8~9、神戸医療機器開発センター(MEDDEC)、ニチイ学館ポートアイランドセンター、事務局代表:岡田克典(東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野)、2.心臓血管外科サマースクール:8/26~27、イービーエム羽田医療技能訓練所、実行委員長:岡田健次(神戸大学大学院医学研究科外科学講座心臓血管外科分野)

18.JATS Academy委員会
審議事項
1)JATS後援WEBセミナー:周知料を100万円(税抜)にすること、企業からの個人情報の取り扱いやセミナー資料の再利用についての要望に対し、顧問弁護士に確認の上、問題の無い範囲で対応することが報告された。以上を踏まえた新しい趣意書が提出され、承認された。
2)JATS Academy教育プログラム:大動脈弁形成ワークショップおよびMICSワークショップの第1回・第2回収支決算書、第3回収支予算概要が提出され、承認された。また、MICSについては年2回の開催とし、追加支援10万円(年間20万円)とすることが提案され承認された。開催時期は8~3月を予定。
第3回大動脈弁形成ワークショップ:2023/8/20、日本ライフライン天王洲アカデミア(研修センター)、第3回MICSワークショップ:2023/9/24、メドトロニック・イノベーションセンター(川崎)で開催する。
報告事項
1)第2回委員会議事録(5/16開催)が提出された。
2)JATS Academy教育プログラム:1.新たな2ワークショップ:領域横断的プログラムとして以下ワークショップの開催を目的にWGを組織した。『統計若しくは統計を含めた論文の書き方について』、『カダバートレーニング』。2.ワーキンググループ運営の内規:円滑な運営のため内規が作成され提出された。
3)JATS Academy Webinars:心臓は候補6テーマを報告、呼吸器は昨年同様、日本呼吸器外科学会での胸腔鏡安全技術セミナーの再演を予定、食道は対象者となる食道領域の会員数増加に注力するため、一旦保留。
4)関連教育プログラム:第5回TAVIワークショップ:10/15、循環器病研究センターもしくは羽田イノベーション・シティーで開催する。

19.広報委員会
審議事項
1)バナー広告:趣意書・規約・募集要項等について法人格の変更や掲載費用の総額表示、より使いやすい表記への改訂を行い、本理事会でも承認された。各企業に展開していく。
報告事項
1)第3回委員会開催(4/17)
2)News Letterメール:No.71(2023.6発行)
3)バナー広告:掲載中6社:日本ゴア合同会社、SBカワスミ株式会社、株式会社カイトー、株式会社HOKUTO、コヴィディエンジャパン株式会社、エドワーズライフサイエンス株式会社
4)ガイドライン掲載ページの整理:現在、再編を進めている。
5)ホームページ運用保守費用:制作会社から8/1の契約更新時からの費用値上げ要請があり審議の結果、現契約案にて据え置き。再提案後、妥当性があれば理事会に諮る。
6)ホームページリンクに関する内規:今後は本方針に則り対応していく。

20.総務・渉外委員会
特段の報告なし。

21.JATS-NEXT委員会
審議事項
1)第76回定期学術集会JATS-NEXT委員会企画『時代の変化に追従する学会運営を考える』が報告され承認された。
概要:学会として取り組むべきこと、社会貢献の在り方をJATS-NEXT目線で議論する。時間:120分、座長:JATS-NEXT委員、演者・Discussant:演者:JATS-NEXT世代8名・Discussant:JATS-NEXT世代5名、コメント:シニア3名
内容:4テーマ[1.教育・次世代育成、2.労働環境への取り組み、3.学会として10年後、20年後の目]に関して、それぞれ発表・討論をする。
報告事項
1)第4回委員会(4/27開催)、第5回委員会(6/8開催)の議事録が提出され、第1回JATS-NEXT Annual Conferenceの進捗状況が報告された。プログラム:領域横断で挑む高難度手術、手術器具のこだわり、解剖講義、キャリアデザイン、SNSとの向き合い方、海外・国内留学、タスクシフト、座長・査読のコツ、各分野に学ぶ低侵襲手術、NEXT世代のトラブル対策、特別講演:芦屋市市長の高島崚輔氏の講演、ランチョンセミナー、ドクイティ(アジア最大医師専用プラットフォーム、アンケート活用)を利活用したポスターセッション、投票機能を使用したAwardの設定等、JATS-NEXT Annual Conferenceポスター・ホームページを作成中、参加者200~300名を想定している。

22.定款改訂委員会
審議事項
女性理事:理事会・総合将来計画委員会の議論を経て、定款および定款施行細則改訂を行うこととなり、委員会持回審議を実施した。一般社団法人日本胸部外科学会定款改訂案および施行細則改訂案を作成し報告され承認された。
定款
第5章 役員
(役員の設置)
第23条 この法人に、次の役員を置く。
(1)理事20名以上23名以内→26名以内
定款施行細則
第9章 役員
(選挙によらない理事の選出等)
第41条 前条の規程にかかわらず、非選挙理事推薦委員会は、3名以内の理事の被推薦者(以下、理事被推薦者と略記)を定時評議員会に推薦することができる.
2 理事被推薦者は女性評議員の中から選出することが出来る.ただし、第40条に定める理事の通算任期を満了した者,選任される年の4月1日現在において満65歳以上の者,特別会員,名誉会員及び非選挙理事推薦委員会の委員は,理事被推薦者になることができない.
3 非選挙理事推薦委員会は,理事長が定めた期日までに,理事被推薦者の氏名,専門分野、所属する施設名,生年月日,経歴及び推薦理由を記載した理事被推薦者名簿を理事長に提出しなければならない.
4 理事長は,あらかじめ理事被推薦者の承諾を得て,理事の選任を行う定時評議員会の前までに到着するよう,前項に定める理事被推薦者名簿を評議員に送付する.
5 定時評議員会では,理事被推薦者を理事候補者として,選任の決議を行う.
6 非選挙理事推薦委員会の委員は,5名以内とし,会員の中から,理事長が委嘱する.ただし,役員に委嘱することはできない.
7 非選挙理事推薦委員会の委員長は,委員の中から理事長が委嘱する.
8 非選挙理事推薦委員会の決議は,委員の過半数が出席し,その過半数の賛成をもって行う.
9 非選挙理事推薦委員会の委員の任期は,理事の選任を行う定時評議員会の終結時までとする.

23.臓器移植委員会
特段の報告なし。

24.胸部外科医労働環境委員会
報告事項
「一般社団法人日本医学会連合2022年度加盟学会連絡協議会」(2/10開催)テーマ「医学会におけるダイバーシティの取り組みと課題」:女性理事任用・若手医師育成等の現況を医学会連合内で情報共有した。

25.チーム医療推進委員会(NP・PA WG)
第2回チーム医療推進委員会議事録(4/19開催)が提出・報告され、各事項が理事会で承認された。
概要:本会を中心に心臓血管外科学会、呼吸器外科学会、食道学会及び血管外科学会の5学会合同で特定行為を修了した看護師を学会として認定すること、臨床での場で医師の助けになる看護師を認定する方針であり、第1段階として特定行為を修了した看護師を広く認定し、第2段階として更にスペシャルティを高めた看護師を認定することになった。
心臓血管外科専門医認定機構では認定施設要件にNP,PAを雇用して修練医の負担軽減を図っていることを認定条件としていく方向で検討中である。
1)学会認定資格の検討:1.新規認定(資格に関しての検討):認定資格制度条件:他学会の認定条件を参考に、1.筆記試験は行わない。2.1年以上の勤務実績。3.特定行為研修を修了している。特定行為は10項目を修了。4.学会セミナー、e-learningは考慮しない。5.学会員を条件としない、更新認定:認定期間を5年とし、1年~2年の勤務実績を提出、セミナー(e-learningを含む)受講を条件とする。
2)NP/PA制度の有用性を示すエビデンス構築:長崎大学での登録内容を参考に多施設で検証する検討をした。3)今後の課題:規定を作成し各学会に承認いただく、審査認定料、審査等、ルール作りが必要であることがあげられた。

26.国際委員会
審議事項
1)JATS(JATS/AATS)フェローシップ募集における英語能力評価:2024年度募集から応募資格に基準を追加することが提案され承認された。
報告事項
1)第7回アジア・トラベリングフェローシップ(第76回定期学術集会トラベルグラント):第2回委員会(6/19開催)にて受賞候補者3名を選出した。

27.COI委員会
報告事項
「医学研究の利益相反(COI)に関する指針」に基づく、役員等の利益相反自己申告書を準備中である。

28.地方会のあり方委員会
審議・報告事項
1)第2回委員会(5/31開催):第3回理事会で地方会助成金の見直しが提案され、当委員会で取り組み、財務委員長と検討を重ね、見直し案を作成した。第2回委員会にて「地方会への助成金見直しのお願い(見直し案)」が提出・報告され、各地方会代表者へ提示し、各地方会にて検討することになっている。本件は理事会で報告され承認された。
2)第76回定期学術集会JATS Case Presentation Awards準備:各地方会から座長・審査員の推薦が提出された。
3)地方会連携に関する取り決め:今後の議論とする。

2023年度理事会・評議員会開催日程の件
第5回理事会:9/6(水)13:00~17:00
定時評議員会:10/12(木)15:00~17:00WEB開催(ウェビナー)
新旧引継理事会:10/20(金)7:00~8:00(仙台)にて

4.2023年度第5回理事会ニュース

開催日時:2023年9月6日(水)13:00~17:00
開催会場:日本橋ライフサイエンスビル201大会議室/現地開催(Hybrid)

各種委員会議案審議・報告の件

1.理事会
審議・報告事項
1)新役員等推薦・立候補状況1.次期理事長候補者・次期副理事長候補者:千田理事から理事長所信表明がなされ、副理事長には志水理事が指名され、副理事長所信表明がなされ、本理事会にて満場一致で選出された。定時評議員会(社員総会)の選出を経て、2024年度第1回理事会にて最終的に選定される。2.役員等立候補状況:次々期分野会長、理事、監事が本理事会にて満場一致で選出され、定時評議員会(社員総会)にて選任される。
2)2023年度定時評議員会(社員総会)ご案内および議事資料掲載:10/12(木)、WEB開催(Webinar)、2023年度定時評議員会(社員総会)議事資料掲載とご質問受付、議決権行使について報告された。
3)心筋保護ガイドライン研究班からの依頼:「JATS・JSCVS・JaSECT合同、全国規模心筋保護法アンケート調査結果の心筋保護ガイドライン合同研究班対象閲覧・共有のお願い」が提出・報告され承認された。
審議事項(分担金)
4)日本医学会連合2023年度年会費納入、5)一般社団法人補助人工心臓治療関連学会協議会2023年度正会員年会費、6)日本心臓血管外科手術データベース機構2023年度分担金、7)肺癌登録合同委員会2022年度運営分担金が検討され承認された。
報告事項
8)「第89回(JCS2025)・第90回(JCS2026)日本循環器学会学術集会プログラム検討カテゴリーメンバー推薦依頼」:本会から塩瀬理事を推薦した。
9)ロボット心臓手術関連学会協議会報告:委員の追加と交通費各学会負担。
10)先天性心疾患の手術を行う施設の集約化に関する提言:本会名称を入れた第2版が提出され承認され、本会ホームページに掲載する。
11)2023年度一般社団法人日本胸部外科学会議事資料掲載文書「令和6年度事業計画書」が提出された。

2.総合将来計画委員会
審議事項
「The STS-ASCVTS Aortic Summit 2024ご援助のお願い」(大北裕会長):再検討の結果、補助金を支出することが承認された。心臓血管外科専門医のクレジットになること、また、若手の心臓血管外科医の交流の場にもなる。プログラムに先天性領域も入れていただき、後援として本会名称を適所(ホームページ等)に掲載していただく。
報告事項
2023年度一般社団法人日本胸部外科学会議事資料に掲載する委員会報告が提出された。
本年度実績:1.食道分野会員の学術集会参加費、2.開催日決定にあたり配慮が必要な学術集会3.第75回定期学術集会プログラム「4学会理事長対談、医師の働き方改革」メディカルノートNews&JournalとYahoo!ニュースへ配信、4.女性理事、5.NP・PA「学会認定制度学会認定胸部外科領域周術期管理特定看護師(案)」、6.学術集会関連

3.政策検討委員会
報告事項
2024年度より始まる「働き方改革」の実施に向けて、胸部外科領域の実態と働き方改革がもたらすリスクについて継続的にアピールを続けていく。年度計画のテーマ「未来予測と施設集約化を考える」は、第76回学術集会の際の4学会特別企画のテーマとする。

4.専門医制度委員会
1)第76回日本胸部外科学会定期学術集会中の専門医制度委員会企画が報告された。
2)呼吸器外科専門医合同委員会への委員交代:本会からの委員交代を要望した。
3)機構認定サブスペシャルティ領域審査・認定料支払いの件:日本専門医機構へ「呼吸器外科専門医」領域、「心臓血管外科専門医」領域のサブスペシャルティ領域審査・認定料を支払う。
4)第1回機構認定サブスペシャルティ領域懇談会(8/29開催)報告「サブスペシャルティ専門研修細則改定の要点」が提出され報告された。

(1)心臓血管外科専門医認定機構
2023年第4回心臓血管外科専門医認定機構総会(8/25開催)の議事が提出され報告された。1.日本専門医機構・外科学会連動WG報告、2.申請関連、3.専攻医登録:本年まで遡り登録を認める。4.体外循環参加型実習1例分となる研修の件、5.施設群申請、6.施設認定関連、7.外科領域講習・共通講習、8.WG報告、9.認定試験関連、10.試験問題印刷コスト
(2)呼吸器外科専門医合同委員会
1.2022年申請(2023/1/1認定)呼吸器外科専門医、2.2023年申請(2024/1/1年認定)呼吸器外科専門医、3.専門研修施設の申請が報告された。
(3)食道外科専門医
2023年度の食道外科専門医新規申請、2023年度の食道外科専門医更新申請、食道外科専門医現在の専門医数および認定施設数が報告された。

5.専門医会員選出委員会
特段の報告なし。

6.選挙管理委員会
報告事項
1)理事長候補者選出、2)役員選挙等(定数と同数の立候補者で選挙は無し)が報告された。

7.推薦評議員候補者選考委員会
特段の報告なし。

8.会誌編集委員会
1)現在の投稿状況、2)GTCS 2022 Publisher’s Report、3)Impact Factor:2022年度IF1.2、4)Best reviewer賞の選出、5)2023年(2022年Vol.70)GTCS優秀論文賞選考が承認された。

9.Case Report誌編集委員会
報告事項
1)General Thoracic and Cardiovascular Surgery Cases(GTCC)創刊、2)掲載本数48編、2023/8/1(予定)から採択となった論文はAPCの一部600USD(税抜)を会員に負担いただくこととし、70編程度掲載する。3)ジャーナル概要、4)GTCC論文投稿・掲載状況(2023/7/31現在)が報告された。

10.学術委員会
1)Annual Report 2019:2023年7月GTCS誌に掲載、2)Annual Report 2020、
3)Annual Report 2021、4)AnnualReport2022、5)Annual Report 2023の状況が
報告された。Annual ReportとしてNCDデータをそのまま利用するなど合理的に進めることを検討する。

11.日本心臓血管外科手術データベース機構
1)インターネットを介したデータ収集の継続、2)サイトビジットの進捗状況、3)データ利用状況、4)胸部外科学会学術調査に関する現状、5)循環器病対策基本法に向けての対応、6)医療の質向上に関わるプロジェクト、7)業務遂行に対する日本胸部外科学会へのさらなる協力要請が報告された。

12.学術集会委員会
評議員会時の委員会報告内容が提示された。1)第78回定期学術集会開催地と運営会社の決定、2)分野別会長制度に向けた検討、3)学術集会運営:1.一般演題の英語抄録の登録時期の見直し、2.倫理的手続き、3.学術集会期間の短縮、4.参加登録システムの改修、5.英語の表記、4)呼吸器分野AATSとのセッション、5)学術集会開催日

第76回定期学術集会(齋木統括会長、渡邉敦分野会長、渡邊雅之分野会長)
会期:10/19(木)~21(土)、会場:仙台国際センター、テーマ:『Harmonization&Co-creation(to go one step further)』、※第48回日本体外循環技術医学会大会と同時開催(10/20~21)、※AATS/JATS Aortic Symposiumは10/22(日)にウェスティンホテル仙台にて開催。
報告事項
1.進捗報告1)日程表:特別講演3名(prof.Pedro J del Nido、山本雅之先生、玉田耕治先生)、海外招聘者21名、ポスターセッション➤名称をグラウンドプレゼンテーションに変更、会議:新旧引継ぎ理事会10/20(金)、会合:拡大プログラム委員会10/18(水)※名誉会員・特別会員表彰式、Faculty Dinner10/19(木)19:00、全員懇親会10/20(金)18:30仙台国際センター展示棟※事前申し込み制、各種委員会表彰式、AATS Faculty Dinner 10/21(土)※Aortic Symposium Faculty
2)会場:仙台国際センター、仙臺緑彩館
3)アワード:ベスト・グラウンドプレゼンテーション・アワード➤座長、セッション内の各演者が他の演者の発表を聞いたうえでピアレビュー。心臓3名、呼吸器2、食道1名選出(登壇者心臓296、呼吸器123、食道98)
4)ランチョンセミナー:SDGsの精神に沿ってフードロスを少しでも減らすため事前予約制。
5)PPTの機能を使用した翻訳:Office365が搭載されているパソコンを使用し、AIによる翻訳機能を用いて、翻訳の補助として使用する試みをする。
6)Daily News:学術集会全体の把握を促進するのみならず、優れた発表をfeatureすることで会員の次の学術発表に向けてのモチベーションを賦活することを目的としている。
7)エッセンス・スライド:最終スライドとしてエッセンス・スライドを作成してもらう。簡潔に研究の仮説や目的、方法主たる結果と考察・将来への展望も含め、聴衆が効率的にtake home messageとして抽出しやすい形式と記述内容としてもらいたい。グラウンドプレゼンテーションについても同様に発表における重要事項や核となるメッセージを明確に伝えてもらいたく、エッセンス・スライドに相当する要約・図的な記述をポスター左上に記載してもらいたい。

12‐77.第77回学術集会(竹村博文統括会長、佐藤之俊分野会長、亀井尚分野会長
2024/11/2(土)~4(月・祝)、石川県立音楽堂、ホテル日航金沢、ANAクラウンプラザホテル金沢、テーマ『Singularity-Escape from Inertia-』
報告事項
1)上級演題セッション:領域横断:4セッション、心臓領域:26セッション、呼吸器領域:21セッション、食道領域:11セッションが報告された。

13.財務委員会
第3回財務委員会(9/6開催)議事次第・資料が次の通り提出・報告され、検討の結果、承認された。
1)令和5年度特定非営利活動法人日本胸部外科学会決算報告書(令和4/8/1~令和5/7/31)活動計算書:経常収益計60,558,067円、事業費計122,284,864円、管理費計65,969,735円、経常費用計188,254,599円、当期経常増減額△127,696,532円、次期繰越正味財産額△5,210,864円、貸借対照表:資産合計91,802,641円、負債合計97,013,505円、正味財産合計△5,210,864円。
2)令和5年度一般社団法人日本胸部外科学会決算報告書(令和4/8/1~令和5/7/31)貸借対照表:資産合計655,586,253円、負債合計50,282,416円、1前期末利益剰余金額479,426,174円、2当期利益剰余金125,877,663円、純資産合計605,303,837円、損益計算書:経常収益計408,194,656円、事業費計268,302,558円、管理費計10,484,635円、経常費用計278,787,193円、税引前当期純利益129,407,463円、当期純利益125,877,663円。
3)第75回定期学術集会収支決算書(2023-3理事会承認済)5)心臓血管外科専門医認定機構決算報告書(令和4/7/1~令和5/6/30)6)呼吸器外科専門医合同委員会・東京決算報告書(令和4/8/1~令和5/7/31)が提出された。

14.倫理・安全管理委員会
1)第76回定期学術集会での医療安全講習会:各学会での取り組みを報告していただく。開催:10/20(金)15:10~16:10、日本専門医機構外科領域講習1単位である。
2)一般社団法人日本医療安全調査機構「協力学会担当者リスト2023年度版」:対象は評議員とし、リストを更新した。また同機構に助成金を支出した。医療事故調査制度の現況報告(プレスリリース)をホームページに掲載した。
https://www.medsafe.or.jp/modules/advocacy/index.php?content_id=2
3)心臓血管外科ライブ手術届け出を受理した。

15.診療問題委員会
1)令和6年度外保連改正要望書提出:【新設】項目と【改正】項目に関し、8/8に厚生労働省ヒアリングを行った。
2)医療材料・医療機器実態調査を行い、逆鞘となっているものについて外保連に報告した。
3)デバイス供給遅延に関して、供給遅延のアナウンスを行った。
4)医薬品、医療機器等の供給停止予定品目について、疑義解釈委員会から検討依頼があったものについて、検討し回答を行っている。

16.ガイドライン委員会
1)2023年4月発足日循ガイドライン:5つのガイドラインについて参加学会として参画する。
2)2024年度発足日本循環器学会ガイドライン/フォーカスアップデート版:日本循環器学会より2024年ガイドラインについてアンケートがあり要望を提出した。

17.研究・教育委員会
報告事項
1)JATS Research Project Award
1.第6回結果(後述*):委員会にて選出した4名につき、理事会でも承認された。来年への申し送り:今年から応募条件に各施設での倫理審査承認を必須としたが、応募への抑止に働いてしまったと考えられる。来年の募集開始に当たっては、倫理審査承認が必須となる旨の周知を強化するとともに早期に募集を開始。余裕を持って応募して貰えるよう準備を整える予定。
2.当Award受賞研究によるGTCS優秀論文受賞:当Award受賞者で最終目標となるGTCS投稿まで完遂した5名の内、3名が採択され、内2名は会誌編集委員会による優秀論文賞(2022、2023年)も受賞した。当委員会が支援した研究が別委員会、別基準でも評価された。開始から6年目を迎え、若手・中堅の研究活動を支援するという当委員会の活動が結実した形となった。
■2022年(2021年Vol.69)GTCS優秀論文賞(食道外科)
 井上 聖也 先生(徳島大学大学院 胸部・内分泌・腫瘍外科学分野)
 Biomarkers predicting the response to chemotherapy and the prognosis in patients with esophageal squamous cell carcinoma
■2023年(2022年Vol.70)GTCS優秀論文賞(呼吸器外科)
 椎名 裕樹 先生(千葉大学医学部附属病院 呼吸器外科)
 Antibodies against complement component C5 prevent antibody-mediated rejection after lung transplantation in murine orthotopic models with skin-graft-induced pre-sensitization
3.第5回・第6回基金:第5回基金の募集に当たっては、受賞研究が遂にGTCSに採択されたこと、応募数が右肩上がりとなっていることを中心に趣意書で訴求し、第4回より3社多くご支援を頂いた。また、第5回収支報告書(自2022/6/3~至2023/2/17)が報告された。
2)Postgraduate Course
1.心臓血管外科:3学会合同PGC委員会を開催。第76回(2023年)・第77回(2024年)のテーマ・講師を決定した。2.呼吸器外科:第76回(2023年)のテーマ・講師を決定した。また、今後3年分のPGC領域別トピックも決定した。3.食道外科:第76回(2023年)のテーマ・講師を決定した。また、第77回(2024年)以降のテーマ・講師案も決定した。
3)サマースクール
本年は以下の日程で開催された。
・呼吸器外科サマースクール:日程:2023年7月8日(土)~9日(日)場所:神戸医療機器開発センター(MEDDEC)ニチイ学館ポートアイランドセンター事務局代表:岡田克典(東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野)
・心臓血管外科サマースクール:日程:2023年8月26日(土)~27日(日)場所:イービーエム羽田医療技能訓練所実行委員長:岡田健次(神戸大学大学院医学研究科外科学講座心臓血管外科分野)
*第6回(2023年度)
JATS Research Project Award(日本胸部外科学会研究助成)選考結果
■JATS award for transitional clinical research(臨床研究助成)
(研究期間:3年支援額:100万円選出数:1件)
 精密肺縮小手術における術後呼吸機能、予後に関する観察研究
  上田雄一郎(福岡大学病院呼吸器・乳腺内分泌・小児外科)
■JATS award for young investigators(若手胸部外科医研究助成)
(研究期間:2年支援額:50万円選出数:3件)
 心臓
  非侵襲的なリアルタイム心筋保護モニタリング法の開発
   田原禎生(東京医科歯科大学病院心臓血管外科)
 肺
  超高齢化が進む本邦における、肺癌手術患者の周術期の就労状況やQOLの「見える化」を目指す実態調査
   門松由佳(名古屋大学医学部附属病院呼吸器外科)
 食道
  食道切除再建後の頸部センサー装着による咳のモニタリング
   石川佳孝(東京慈恵会医科大学外科学講座消化管外科)

18.JATS Academy委員会
審議事項
1)TAVIワークショップの支援追加のお願い、2)MICSワークショップの日本低侵襲心臓手術学会(J-MICS)との共催、3)JATS後援Webセミナーの1案が検討の結果、承認された。
報告事項
1)委員追加と事業内容の方向性、2)JATS後援WEBセミナー、3)JATS Academy教育プログラム、4)JATS Academy Webinars、5)関連教育プログラムが報告された。

19.広報委員会
報告事項
1)News LetterメールNo.69(2023.1)~No.73(2023.9)まで計5号を発行。
2)バナー広告趣意書を現況に併せてリニューアル。規約、募集要項などもより使いやすく改訂した。現在、5社掲載中。
3)ホームページにリンクする関連団体についての規定学会や研究会等からのリンクの申し入れに対応するための内規を作成した。
4)ガイドライン掲載ページの整理ガイドライン個別のリンク集から、各ガイドライン管理団体のガイドライン掲載トップページへのリンク集へ変更。内容もアップデートした。
5)学会トップページの画像更新トップページ画像『国際化』の画像を第75回のMitral Conclaveの風景へ差し替えた。
6)JATS-NEXT委員会からの当委員会への要望同委員会広報担当者を当委員会委員に追加。また、同委員会によるSNS開設および発信について、当委員会で挙げた諸条件の順守を条件に承認した。
7)HP制作会社からのWEBサイト運用保守ランニング費用値上げの依頼費用値上げ要請があったが、検討の結果、委員会にて差し戻しとした。
8)学会による若手胸部外科医育成についての社会的発信若手胸部外科医の育成への注力を社会にアピールすべく、連携協定を締結している会社にJATS-NEXT委員会の活動を記事にして頂くよう依頼した。

20.総務・渉外委員会
報告事項
1)理事任期満了時の記念品の見直し、2)日本胸部外科学会勤務医師賠償責任保険加入状況等、3)学会合同呼吸療法認定士認定試験結果、4)臨床工学技士国家試験結果、5)4学会合同体外循環技術認定士認定試験結果、6)4学会1研究会合同人工心臓管理技術認定士認定試験結果が報告された。

21.JATS-NEXT委員会
報告事項
1)JATS-NEXTホームぺージ作成
2)JATS-NEXT Annual Conferenceの開催:「日本胸部外科学会第1回JATS-NEXT Annual Conference」テーマ:「胸部外科のCrossoverを目指して」、2024/1/27(土)、大阪ナレッジキャピタルカンファレンスルームタワーC8階、演題募集期間:8/28(月)~10/2(月)
3)地方会、76回学術集会での活動:第56回九州地方会でJATS-NEXTセッション枠で『胸部外科3領域の視点から「胸管」を再考する』セッションを実施、76回学術集会ではJATS-NEXT委員会セッション『時代の変化に追従する学会運営を考える』を企画して登壇する。
4)その他周知活動:今後、医療情報を発信することが出来るプラットフォームを開発しているDocquity(ドクイティ)と連携して海外の学会や同世代の若手医師とJATS-NEXT世代の交流等の検討、メディカルノートの活用(JATS-NEXTの活動をYahoo記事に掲載)が報告された。

22.定款改訂委員会
1)女性理事の就任:一般社団法人日本胸部外科学会定款および定款施行細則改訂
理事会・総合将来計画委員会の審議を経て、定款および定款施行細則改訂を行った。

23.臓器移植委員会
報告事項
心臓移植実施状況:心臓移植件数は、2019年84件、2020年54件、2021年59件、2022年79件であった。肺移植実施状況:肺移植件数(生体肺移植を含む)は、2019年92件、2020年75件、2021年93件、2022年108件であった。心臓移植・肺移植・心肺同時移植施設認定関連:1)第46回移植関係学会合同委員会(2022/10/5)、2)第48回移植関係学会合同委員会(2023/3/20)、3)第48回移植関係学会合同委員会(2023/8/22)が報告された。

24.胸部外科医労働環境委員会
一般社団法人日本医学会連合2022年度加盟学会連絡協議会に出席し、女性理事任用・若手医師育成等の現況を医学会連合内で情報共有した。

25.チーム医療推進委員会(NP・PA WG)
「5学会会合同特定行為研修終了看護師認定制度案」
1)研修項目について確認を行い、5学会で求める特定行為研修修了看護師ということで広く募集する観点から、『研修項目7項目を修了した方』を申請条件とし、診療科長の推薦を得るようにすることになった。
2)認定制度案1.勤務実態:胸部・血管外科関連の管理に1年以上従事してきたことの証明。看護師として1年以上、関連5学会の認定修練施設に勤務している人。2.有効期間5年間、3.費用は安く抑え会員になれば学会参加やセミナー参加に特典。4.再認定条件、5.更新条件:看護師さん向けセミナーを胸部外科学会で行う(E-learningで対応)。認定制度について再考する。
特定行為研修修了看護師を導入し、効果を得ているようであれば公開していく。

26.国際委員会
審議事項
2024年度募集から応募要件に以下の条件を追加する。「6.英語資格試験(TOEFL、TOEIC、IELTS等)の受験歴があり、別紙に⽰す対照表におけるCEFR:B1以上の英語能⼒を有することが望ましい。なお2025年度からはランクB1以上の英語能⼒とその証明を必須とする。」補足:移⾏措置として今年度(2024年度)はB1以上に限らず応募を受け付ける。証明書を取得した時期は問わない。
報告事項
2023年度の活動について総括した報告があった。

27.COI委員会
報告事項
「医学研究の利益相反(COI)に関する指針」に基づく、役員等の利益相反自己申告書の提出:理事⻑、副理事⻑、理事、監事、委員会委員⻑、統括及び分野会⻑他に依頼し、「役員等の利益相反⾃⼰申告書」は、厳重に保管していることが報告された。

28.地方会のあり方委員会
報告事項
1)第76回日本胸部外科学会定期学術集会JATS Case Presentation Awards準備
1.演題数の見直し:学術集会側からの提起を受け、4年目を迎えたCPAの演題数について現状の計81演題を減じる要・不要も含め、検討を行った結果、当委員会は以下の方針でCPAを運営することを決定。学会の継続事業として以下の方針に沿って運営をお願いしたい旨、第76回~第78回統括会長に依頼した。
・2022年度第1回委員会決定(4~5年継続)に基づき、今後も以下の仕様を継続する。
 計81演題(心臓45、呼吸器27、食道9)
 1セッション9演題(90分)×9セッション(心臓5、呼吸器3、食道1)
 ※1セッション9演題(90分)の時間短縮は、セッション増により座長・審査員の選定を難しくすることから行わない
・会期中、如何に組み込むかは学術集会運営に一任
・学術集会側から申し出があった場合は改めて検討
2.各地方会からの情報共有:東北…年2回開催(春・秋)の内、春はCPAへ、秋は血管外科学会のCPA企画へと選出を棲み分けることとなった。九州…英文の事前提出や、推薦されたのに本会演題登録を行わなかった演者の所属施設には九州での審査参加を2年間認めないなど、推薦者情報の迅速な提出に向け、体制を整えている。
3.仕様書のブラッシュアップ:CPAは仕様のブラッシュアップを随時行っている。第76回セッションの最終案を纏める際にも行っており、それらの内容については既存の各仕様と整合性を取りながら、今後、仕様書に反映する。
2)各地方会への助成金見直しについて
第3回理事会にて、本会・地方会の一体化時に設定された各地方会への助成金の見直しが提言され、見直し案を作成。第2回委員会にて、地方会代表者を中心とする当委員会委員に経緯と見直し案について説明を行った。異論は無く、各地方会は案を持ち帰り検討することを決定した。また、地方会ごとの事情や特色を尊重し、運営は各地方会に一任するという一体化時に定められた方針が改めて確認された。
3)地方会連携に関する取り決めについて
第4回理事会で、各事業で不測の事態が発生しても困らないようにしておくことの重要性が提起され、本会と地方会との申し合わせ案を作成し当委員会委員に提示した。主たる内容は2点で、1つ目は前回委員会で出された意見を基とした本会から地方会に期待する以下3点であり、
1.次世代を担う本会会員が、地方会を通して活性化し本会の学術集会に積極的に参加する意識を醸成すること
2.本会会員が、地方会を通して交流を深め、地域胸部外科医療の発展に寄与すること
3.地域に根付いた会員(*地方会員)が、地方会を通して新たな知見をアップデートすること
*地方会員:地方会学会のみに参加費を支払って参加している方
2つ目は各地方会の独自性を尊重した上で本会は助成を行っていることから、地方会の財政については不測の事態によるデフォルトを除いては本会が責任を負うものでないとの確認であった。各地方会から異論は無く、承認された。

29.一般社団法人補助人工心臓治療関連学会協議会
1)一般社団法人の設立、2)認定関連:実施施設、実施医、管理施設、管理医認定状況、3)DT部会報告、4)インペラ部会報告、5)J-MACS委員会報告、6)保険、7)市販後植込み調査の進捗状況、8)Jarvik特例使用、Jarvikの安定供給に関して要望書を提出した。

30.経カテーテル的心臓弁治療関連学会協議会
1)実施件数、2)実施状況、3)実施施設認定状況、4)その他:TAVRライブガイドライン改定、一般社団法人として発足(2023/5)が報告された。

31.一般社団法人日本ステントグラフト実施基準管理委員会
1)第54回委員会(令和4/12/22)、第55回委員会(令和5/4/12)、第56回委員会(令和5/8/24/)を行った。2)2022年度決算:収入18,875,464円、支出17,808,579円が報告され承認された。3)2023年度予算:収入21,150,500円、支出20,980,000円の収支予算が承認された。4)審査状況および追跡調査登録状況、5)2023年度更新施設、6)「JACSMデータ利用の応募内容とその成果」HP公表、7)2023年研究応募、8)実施施設基準の緩和、9)罰則規定の運用、10)全例追跡調査、11)Annualreport2018年以降のデータを論文として残す方針、12)審査のオンライン化、13)ヒストアクリルの適正使用指針、14)ゴアCTAGコンフォーマブルの追加加算のHP公表、15)2024年版NCD術式の改定案、16)解離症例に対応できる施設案内が報告された。

32.一般社団法人日本低侵襲心臓手術学会
業務委託契約を締結し、第1回低侵襲心臓手術認定医、指導医の申請、審査、認定業務を行った。

3.2023-2024年度新旧引継理事会ニュース

開催日時:2023年10月20日(金)7:00~8:00
開催会場:ウェスティンホテル仙台3階エルミタージュ

1.選挙評議員定数決定の件
定款施行細則(評議員の定数)第17条「選挙評議員の定数は250名以上400名以内とし、選挙評議員の選挙(以下、選挙と略記)の都度、理事会が決定する」に則り400名以内とすることが承認された。

2.JATS Academy報告
JATS後援WEBセミナー:アボットメディカルジャパン合同会社から申込があり、第一段階の委員会による審議を行った結果、問題が無いと判断された。本日、第二段階の理事会で審議の結果、承認がなされた。

3.教育施設協議会からの要望
『胸部外科教育施設協議会』代表1名を本会理事会へのオブザーバーとしての出席について依頼があり、検討の結果、承認された。

4.インドシアニングリーンの安定供給に関する要望書
一般社団法人日本外科学会から安定供給のため厚生労働省保健局へ関連学会と連名の要望書を提出する依頼があり、検討の結果、承認された。

5.NCD社員総会報告
一般社団法人National Clinical Database社員総会議事録(2023/9/21開催)が提出され報告された。

2024年度理事会
1.委員長・副委員長構成
委員長・副委員長案が提出され承認された。第2回理事会の際に委員を決定する。
2.理事会・評議員会開催スケジュール
今後の開催日が報告された。
3.学術集会
今後の会期が報告された。
4.新任・退任・役職変更の挨拶と退任者への記念品贈呈が行われた。

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