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1.第74回日本胸部外科学会定期学術集会開催にあたって-未来のための今- 統括会長、分野会長挨拶 2.2021年度フェローシップ受賞者一覧
1.第74回日本胸部外科学会定期学術集会開催にあたって-未来のための今- 統括会長、分野会長挨拶
【志水 秀行 統括会長(心臓)挨拶】
第74回日本胸部外科学会定期学術集会を2021年10月31日(日)から11月3日(水・祝日)の日程で、グランドプリンスホテル新高輪において開催いたします。 伝統ある日本胸部外科学会の会長を務めさせて頂くことは身に余る光栄であり、この機会を与えて下さった会員の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。 私は心臓血管外科が専門ですが、所属する慶應義塾大学外科学教室は設立当初から大教室制で運営されており、呼吸器外科も食道外科も同じ教室の中にあります。同門である呼吸器外科の淺村尚生分野会長、食道外科の北川雄光分野会長とともに、3分野の絆を一層深めながら準備を進めて参りました。 第74回定期学術集会のテーマは、『未来のための今』としました。これは幕末の頃、官軍と彰義隊の戦いの渦中にあり、遠くから砲声が聞こえてくる状況であっても、「未来を見据えよ。未来のための今を生きよ。」との思いで決して講述を止めなかった福澤諭吉の信念に由来する言葉です。時代や立場は異なりますが、われわれも日々の医療を堅実に行うとともに、未来を見据えて最新の知識や技術を身に着け、より高度な外科医療を追求する不断の努力を継続しなければなりません。新型コロナウィルス感染症・外科医の減少・働き方改革への対応など、さまざまな課題に対し、叡智を結集して力強く前進する環境を整えることも必要と考えます。輝かしい未来を実現するために、今、われわれが行うべきことを改めて考え、正しく歩みを進めるための有意義な学術集会にしたいとの強い思いを『未来のための今』という言葉に重ねました。 英語表記は『自分たちの』未来を創るという思いで、Shaping “Our” Futureとしました。 上級演題、海外招請者は、1年以上前からプログラム委員の先生方に熱心にご検討頂き、決定しました。上級セッションとして、心臓血管分野41セッション(シンポジウム6、パネルディスカッション5、ワークショップ6、テクノアカデミー8、ビデオシンポジウム1、ビデオワークショップ2、ディベート13)、呼吸器分野17セッション(シンポジウム2、パネルディスカッション3、ワークショップ5、テクノアカデミー3、ディベート4)、食道分野5セッション(シンポジウム1、パネルディスカッション1、ワークショップ1、テクノアカデミー1、ディベート1)を企画しました。 大変魅力的なプログラムとなったおかげで、コロナ禍にもかかわらず、1,236題(心臓血管750、呼吸器385、食道66、領域横断35)という例年以上の応募を頂くことができました。このうち上級セッションへの応募は568題(心臓血管340、呼吸器173、食道27、領域横断28)で、査読委員の先生方の厳正な採点結果に基づいて採択演題を選定しました。上級演題としての採択率は心臓血管38.8%、呼吸器41.0%、食道44.4%、領域横断32.1%となり、三領域でほぼ同じ採択率でした。これに一般口演・クリニカルビデオを加えた採択率は心臓血管54.4%、呼吸器46.5%、食道54.5%、領域横断77.7%でした。なお、今回は感染予防の観点からポスターセッションを設けることができませんでしたので、多くの演題をオンデマンドセッションで採択させて頂きました。一般演題の中から特に高得点だった6演題(心臓血管3、呼吸器2、食道1)は優秀演題とし、学会を代表するエキスパートの先生と議論を深めて頂きます。海外からは27名(北米14、ヨーロッパ10、アジア3)の先生方を招請し、WEBでご登壇頂きます。 いくつかの委員会にも魅力的なセッションを企画して頂きました。医療安全講習会(倫理・安全管理委員会)は、『防げ、COVID-19院内感染』(森屋恭爾先生)と『ノンテクニカルスキル チームワークと安全文化』(種田憲一郎先生)の2講演です。労働環境委員会の企画は、『働き方改革へ向けての積極的取り組み』を主題に曽山明彦先生と唐津久美子先生にご講演頂きます。指導医講習会(専門医制度委員会)は『いよいよ始まるサブスペシャルティ 専門医制度の概要と問題点』と題し、日本専門医機構理事長 寺本民生先生にご講演頂き、セッション内で、事前募集した質問に対するご回答も頂きます。ホームカミングセッション(国際委員会)はフェローシップ受賞者からの報告に加え、海外で活躍している3分野の中堅の先生方との情報交換の場にも致します。また、各地方会からの推薦演題を総会で発表して頂くJATS Case Presentation Awardを昨年に引き続き実施します。政策検討委員会の企画による『胸部外科医の働き方に関するアンケート』の集計結果は会期中にプレスリリースする予定です。 『特別講演』は福澤克雄様と向井千秋先生にお願いしました。 福澤氏は福澤諭吉の玄孫であられ、『半沢直樹』、『ドラゴン桜』、『3年B組金八先生』などを手掛けた日本で最も視聴率を獲得するディレクターとして知られています。大学時代(1985年)には慶應義塾體育會蹴球部で、全国大会優勝、同年の日本選手権でトヨタ自動車を破り日本一に輝いたラガーマンでもあります。専門領域は全く異なりますが、バイタリティー溢れる福澤氏から、勇気と、われわれが未来のために今行動すべきことのヒントを頂けると確信しています。向井先生は1994年、96年にスペースシャトルに搭乗され、その後も同分野での活躍にとどまらず、多くの要職に就かれ、国内外から様々な賞を受賞されています。慶應心臓血管外科の先輩であり、慶應出身の女性外科医第一号でもあります。元胸部外科医として、活躍する女性として、まさに高所から、未来のために今われわれが共有すべき理念をお示しいただけるものと思います。 今回、『未来のための今』を共通コンセプトとする8つの特別企画セッションを用意しました。 『領域を越えた胸部外科の合同手術』は、胸部外科三領域が協力して行う合同手術をテーマとした本学会ならではの企画です。『領域を越えて学ぶべき手術』は、次期会長、次期分野会長にご講演頂きます。『未来医療の展望』では、内閣府のAIホスピタル構想、病院あるいはスマート手術室の取り組みに関するご講演から、皆様に未来医療をイメージして頂きます。『COVID-19から学ぶ』では、JCVSDのデータ分析を基調に、日米の現状を報告して頂き、さらに、データサイエンスの専門家でTV番組のコメンテータも務める宮田裕章先生、精力的なコロナ情報の発信が高く評価されている古川俊治先生(参議院議員)にも加わって頂き、COVID-19の分析から未来への提言も頂く予定です。『胸部外科医育成のための新たなる挑戦』では、シミュレーションやCadaverトレーニングなどの発表に続き、御自身が金メダリストであり、日本柔道男子監督として科学的なトレーニングや新しい指導法を採り入れ、リオ・オリンピックで全7階級メダル獲得、つい先日の東京オリンピックでは日本柔道界最多の金メダル5個という偉業を成し遂げた井上康生氏にもご講演頂き、討論にも加わって頂きます。『JATS/胸部外科学の未来予想図』は胸部外科を先導する4学会の理事長にご登壇頂くセッションで、JATSおよび日本の胸部外科学の未来像をじっくりと語りあって頂きます。 他にも、Postgraduate Course、共催セミナー、関連研究会、ハンズオンなど、素晴らしい企画が目白押しです。 昨年来、COVID-19の影響で多くの学会がWEB開催を余儀なくされてきた中で、そろそろ仲間と会い、しっかりと意見交換をしたいとの思いで、可能な限り皆様に現地に足を運んで頂けるように準備してきました。一方で、さまざまな事情で会場に来られない先生方にも満足して頂けるよう、ほとんどのセッションをライブ配信およびオンデマンド配信の対象としました。 例えば、専門医認定機構の単位取得の対象となるPostgraduate Courseは事前収録したものを現地聴講できますし、後日のオンデマンド配信でも単位取得が可能です。医療安全講習会、専門医制度委員会企画は双方向性の質疑応答を重視するために現地開催で行いますが、後日のオンデマンド配信でも単位取得可能とします。 なお、現在、COVID-19の感染状況は落ち着きつつありますが、さらに万全の体制を整えるために、発表者の先生方にはあらかじめ音声入りスライドデータを登録して頂く手間をおかけすることをお許しください。
本定期学術集会の成功には、皆様のご参加、ご協力が不可欠です。われわれ一同、皆様と共に、実りのある学術集会を作り上げて行きたいと切に願っております。 何卒、よろしくお願い申し上げます。
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志水 秀行 所属施設:慶應義塾大学外科学(心臓血管) 卒業大学:慶應義塾大学(1986年)、慶應義塾大学大学院医学研究科(1990年) 経歴:1986年 慶應義塾大学医学部 卒業 1990年 東京都立清瀬小児病院 心臓血管外科 1991年 平塚市民病院 心臓血管外科 1992年 慶應義塾大学 心臓血管外科チーフレジデント 1993年 慶應義塾大学医学部助手 1994年 平塚市民病院 心臓血管外科 1996年 米国University of Alabama at Birmingham心臓胸部外科 Clinical fellow 1997年 慶應義塾大学 2006年 慶應義塾大学専任講師 2014年 慶應義塾大学教授 2021年 慶應義塾大学病院 副病院長 趣味:旅行、スキー、映画鑑賞 好きな言葉:努力は天命さえも変える
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【淺村 尚生 分野会長(呼吸器)挨拶】
-今こそ“胸部外科”の価値を見直そうー
この度、第74回日本胸部外科学会定期学術集会にあたりまして、呼吸器分野の会長を拝命致しました淺村でございます。今回の学術集会では、会員各位のご厚意により、慶應義塾大学で外科診療を担当しております志水、北川、淺村の3教授で、学術集会運営を担当させて頂くこととなり、大変光栄なことであると思っております。 日本胸部外科学会の誇るべきアカデミックな特質は、胸部領域にある心臓、肺、食道すなわち、循環、呼吸、消化系統に関わる外科の諸問題を、これらの領域の外科医がまさに一堂に会するという環境の中で、思う存分討論が出来るということであると私は認識しています。最近では、私ども慶應病院においても、呼吸器外科と心臓血管外科とで行う境界領域にまたがる大きな手術が定期的にございます。お互いの診療科が、持てる技術と英智を傾けた大きな手術になるわけですが、これらの手術には、尚技術的にも大きな困難や課題が山積しており、反省と創意工夫を繰り返している現状です。私は、こういった困難な手術こそ、高度医療機関が積極的に取り組んで、まさに“救える命を確実に救う”という我々の核心的使命を果たす場である考えています。こういった“科”としての共通認識にたち、この学術集会では、胸部外科の領域を越えた合同手術というテーマのもとに、“心臓血管外科と呼吸器外科の合同手術”と題する合同セッションを組まさせて頂くことと致しました。まさに我々の日常の切実な問題として、実りの多い議論が出来ればと思います。我々もこの議論を通して、新しい技術や工夫を少しでも吸収して、我々の日常臨床に反映して参りたいと思っています。こういった課題は、いわゆる教科書や成書に殆ど記載のない領域であり、まさに日本胸部外科学会ならではの企画なのではないでしょうか。今から大変楽しみにしているところです。 またこの10数年にわたり、特に呼吸器外科の分野では、切除範囲の縮小、創の縮小、低侵襲化、というように、多くの呼吸器外科的課題が“小さくする”方向性で学会においても取り上げられてきたように思います。私は、そろそろこの辺りで、これらについて総決算をして、現時点での科学的、経済的収支を明らかにし、この方向性が果たして正しかったのか、妥当であったのか、今後の方向性はどうあるべきか、を総合的に検証すべきときにさしかかっているのではないかと思うのです。低侵襲手術は、どの程度の低侵襲性を患者にもたらしたのか、そのために犠牲にしたものは何なのか、そしてそれらは科学的にも経済的にもaffordableであると言えるのか、ということであります。このようなフェアな議論が行えるのも、日本胸部外科学会という場を置いて他にはないような気が致します。確かに、このような低侵襲手術の周辺には、数多くの外科産業などの集約と成長もあり、これら医学産業との我々アカデミアとの協調的な成長関係は今後も学会として醸成すべきものではありましょうが、やはりアカデミアである我々は、常に科学的な客観性を維持しながら、患者への貢献ということを一義的に考えていかなければならないわけであります。そのような意味で、日本胸部外科学会が果たすべき役割は、今後益々大きくなると思っております。 コロナの感染状況が、まだ不安定な部分も数多く残されている現状ですが、本学術集会が、なるべくface-to-faceの環境を維持して、実りある討論が実現できることを望んでやみません。野党やマスコミの大反対に抗して、立派に東京オリンピック・パラリンピックを成功裏に開催したオリパラ組織委員会のような、用意周到な準備を致したいと存じます。日本胸部外科学会員の皆様のご協力を心よりお願い申し上げます。
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淺村 尚生 所属施設:慶應義塾大学医学部外科学(呼吸器)教授 卒業大学:慶應義塾大学医学部(1983年) 経歴:1957年生まれ。1983年慶應義塾大学医学部卒業、外科学教室入局。1986年国立がんセンタ-レジデント、がん専門修練医を経て、1992年国立がんセンター中央病院、呼吸器外科医員。1997年Mayo Clinic、Memorial Sloan-Kettering Cancer Center留学。1999年同呼吸器外科医長。ソウル大学胸部外科客員教授。2007年杏林大学医学部外科客員教授。2010年国立がんセンタ-の独立行政法人化にともない、国立がん研究センタ-中央病院、呼吸器腫瘍科呼吸器外科長、2012年同副院長(診療担当)。2014年10月より慶應義塾大学医学部外科学(呼吸器)教授、現在に至る。世界肺癌学会(IASLC)では、理事を2期つとめ、2017年18th World Conference on Lung Cancer(IASLC)のCongress President。現在TNM病期分類委員会委員長、UICC(国際対癌連合)TNM委員会日本代表委員、日本肺癌学会副理事長、財務委員長。日本呼吸器外科学会理事、評議員、日本胸部外科学会評議員。主な著書として、“淺村・呼吸器外科手術(金原出版、2011年)”がある。 趣味:チェロ、ゴルフ 好きな言葉:Boys, be ambitious!
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【北川 雄光 分野会長(食道)挨拶】
この度、第74回日本胸部外科学会学術集会におきまして食道分野担当の分野会長を仰せつかりましたこと誠に光栄に存じております。 本学術集会の統括会長である本学志水秀行教授、呼吸器分野担当分野会長淺村尚生教授とともに慶應義塾大学外科学教室所属の私共3名が一緒に、伝統ある本学会の学術集会を担当させていただきますことはこの上ない栄誉と存じております。本学外科学教室が2020年に創設100周年を迎え、次の100年に向かって歩み出すこの2021年にこのような機会を与えていただけましたこと、本学会会員の全ての皆様に心から感謝申し上げます。 昨今、研究会も含む様々な学術団体が乱立し、学術集会においても重複した内容が多いこと、学術集会への参加そのものが外科医の業務負担になっているのではないかと懸念が呈されている中で、本学会澤理事長の強いリーダーシップのもと、「胸部外科」としての独自性、特徴を発揮することが求められています。そこで、私たち食道分野においては、食道疾患に関わる領域横断的学術団体である日本食道学会と密に連携し、2021年9月に開催される第75回日本食道学会学術集会(会長:日本医科大学消化器内科学 岩切勝彦教授)との重複を極力避けながら実りあるプログラムを構成すべく検討して参りました。 胸部外科における領域横断的シンポジウムとして企画させて頂いた「胸部縦隔進行がんの手術戦略」では、日本胸部外科学会ならではのダイナミックなご発表をいただけるものと期待しております。がん集学的治療が進歩した今日においても、外科手術は高度進行・難治癌を根治するための最後の砦であり、胸部外科領域における広い知識、経験、技術を持って取り組むべき重要な課題です。パネルディスカッション「ロボット支援下食道癌手術の定型化と課題」では、近年多くの領域で導入が進んでいるロボット支援手術が、食道癌術後合併症を減少させることができるのか、局所制御の質を向上させて予後を改善することができるのか、世界的にもいまだエビデンスがない中での討論となりますが今後の学術的検討課題を見出すことができるのではないかと考えております。また、ワークショップでは食道切除再建後の長期QOLの評価と改善策を取り上げ、長年明確に論じられることの少なかったテーマに迫りたいと思います。さらに、胃切除後で再建臓器として胃管使用できない場合の再建臓器を従来から標準であった結腸とするか、小腸を用いるのか、経験と実績に基づく熱いディベートを展開していただきます。診療領域の専門分化、細分化が進む中で食道外科医にとってはともすると「近くて遠い」領域になりがちな心臓血管、呼吸器領域の最先端の知識や技術を知ることで、新しい挑戦、さらなる技術的進歩のきっかけとすることができるのではないかと期待しております。皆様方の積極的なご参加を心よりお待ち申し上げます。
本原稿を執筆しております9月13日段階では、首都圏は緊急事態宣言下にあり、新型コロナウイルス感染拡大の状況は、まだまだ予断を許さない状況です。今回、感染防止対策を講じた上でのハイブリッド開催ができますことは、大変ありがたく存じております。それぞれのご事情、状況に応じて対面、あるいはWeb上でお目にかかれますことを楽しみにしております。
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北川 雄光 所属施設:慶應義塾大学医学部外科学 卒業大学:慶應義塾大学 経歴:1986年 慶應義塾大学医学部卒業 1986年 慶應義塾大学病院研修医(外科) 1993年 カナダブリテイッシュコロンビア大学留学(1996年7月まで) 1996年 川崎市立川崎病院出向(外科副医長) 1997年 慶應義塾大学助手(医学部外科学) 2005年 慶應義塾大学専任講師(医学部外科学) 2007年 慶應義塾大学教授(医学部外科学) 2009年 慶應義塾大学病院腫瘍センター長 2011年 慶應義塾大学病院副病院長 2017年 慶應義塾大学病院病院長、慶應義塾理事 2018年 国立がん研究センター理事(がん対策担当)兼任 2021年 慶應義塾常任理事 趣味:水泳、ゴルフ 好きな言葉:今日も生涯の一日なり
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2.2021年度フェローシップ受賞者一覧
JATSフェローシップ 【心臓血管外科分野】 藤宮 剛(福島県立医科大学 心臓血管外科) 邉見 宗一郎(神戸赤十字病院 心臓血管外科) 【呼吸器外科分野】 石川 善啓(横浜市立大学附属病院 呼吸器外科) 仲西 慶太(名古屋大学大学院医学系研究科 呼吸器外科)
JATS/AATS Foundation Fellowship 【呼吸器外科分野】 中澤 世識(群馬大学医学部附属病院 呼吸器外科)
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広報委員会委員 寺澤 幸枝 今月末より、いよいよ“face to face”の現地開催復活を目指す第74回日本胸部外科学会定期学術集会が開催されます。今夏のコロナ禍第5波は、我々外科医も医療体制に協力し、共に立ち向かって行かねばならない非常に厳しいものでしたが、現在なんとか山を乗り越えられ、気を緩めてはいけないと身を引き締めつつも、皆様も少し安堵のことと思います。このような中での開催準備におきましては、志水会長、淺村分野会長、北川分野会長並びに主催関係者の皆様の御苦労は計り知れないものであることと推察しております。 本学術集会に掲げられたテーマ『未来のための今』は、まさにコロナ禍においての胸部外科手術に奮闘してきている我々の思いであり、非常に感慨深く感じます。プログラムでは、このテーマに基づく8つの特別企画セッション、特別講演をはじめ、いずれの分野においても興味深いセッションの数々に、久々の現地開催会場での熱が再び盛り上がるであろうことが今から楽しみでなりません。同時に、オンライン登壇・ライブ配信およびオンデマンド配信を御準備頂き、コロナ禍においてもInternationalなDebateの継続、また来場困難な先生方も参加し得るというHybrid開催のメリットが維持されることにより、より多くの参加者にとって充実した学びの場、議論の場になるものと期待しております。新たな時代における日本胸部外科発展のための学術集会として成功を願うと同時に、会場で皆様の笑顔とお会いできることを楽しみにしております。 |
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