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No.602021年1月号)

INDEX

1.理事長 新年の挨拶
2.第74回日本胸部外科学会定期学術集会 演題募集について(2/24(水)~)

1.理事長 新年の挨拶

理事長2年生




日本胸部外科学会 理事長 澤 芳樹 

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 会員の先生方、新年あけましておめでとうございます。昨年暮れよりCOVID-19 の勢いが止まらず、新年早々緊急事態宣言が首都圏や関西、中京、福岡 栃木に出ましてコロナがまだまだ終息を見せない中ではございますが、各御施設の外科診療に滞りがないことを祈念しております。私共の大阪大学医学部付属病院でも10%をコロナに割きつつ90%の日常診療をぎりぎり保っている状況です。
 さて昨年秋には、コロナ禍にかかわらず、第73回学術集会を名古屋大学碓氷会長のもとに、無事に終了し、過去最高の参加人数であり、ハイブリッド形式ではありながら今後につながる素晴らしい学術集会であったと深い感銘を受けております。碓氷会長をはじめ名古屋大学の同門の先生方の素晴らしいチームワーク/達成力に心より感謝申し上げます。このような環境下でも、それに合わせて学術集会を成し遂げられる教室力には脱帽です。本当にありがとうございました。さて、本年の第74回学術集会も、慶應大学志水教授のもとに今秋に開催されます。そのためにすでに困難な中準備が始まっております。学術集会は、我々学会自身が、昨年度の法人化を機会に事務局を中心に運営していこうという方針でございまして、人材育成や財務整理などまだまだ途上ではございますが、絶対に成し遂げようとの強い意志のもとに、学術集会の形態の進化と事務局改革を同時に行っている状況でございます。志水会長には、大変なご苦労をすでにおかけしている状況ではございますが、会員の皆様にも是非ともご協力のほどよろしくお願いいたします。
 私自身は、今年3月末で退官いたします。早いもので、大阪大学心臓血管外科教授に就任してから早くも15年がたち、この間に理事として多数の委員会での役職を経験させていただき、いまは、日本胸部外科学会への恩返しとして、理事長を務めさせていただいておりまして、現在2年生であります。このような状況で、私の今年の医局員への言葉は挑戦であります。私自身が教授職を卒業し、次のステージへと進化します。ドイツ語ではJeder Ende ist neue Anfang. すなわち「終わりは新しい始まりである」。
従って、新しい始まりに、新たな挑戦を行うことになるわけであります。
 日本胸部外科学会におきましても、昨年、私が理事長1年生として、たくさんのことを始めさせていただきました。1年生にしては生意気なぐらいですが。。。そして一つ一つが、理事の先生方や役員の先生方、事務局の皆さんによって達成され、会員の皆さんにご支援いただき大変大きな達成感を味わうことができました。「起承転結」で表現しますと「起」にあたります。「起」の年としては、しかもコロナ禍に順調に船出ができたかと思っております。そして今年は「承」の年ですので、昨年の「起」を承けて、さらに広がり発展を見せる1年であります。
 昨年度より、土田副理事長のご尽力で「総合将来計画委員会」は大変大きな役割を果たしてくださいました。特に私が掲げました、3つのチャンスと5つのミッションを達成すべく、胸部外科関連学会を縦断するリーダーシップミーティング、各学会編集委員長会議が稼働し始めましたし、事務局あり方 WG や若手組織体制委員会、評議員あり方委員会を設置し今年に稼働し始めるものと期待しております。また、地方会とのつながりを強くするために、理事会と地方会の連携を強固なものとするため、理事が不在の地方会の代表者に理事会オブザーバーとして参加していただきました。その他、各委員会が、Web での委員会開催を積極的に行っていただき、それぞれの委員会は、「起」の年を積極的に運営してくださり、まさに今年は2年生の理事長を支えていただきながら「承」の年として、学会運営を大いに発展してくださるものと期待しております。
 さて、茶道の千利休がその精神の支柱としていた言葉に「守破離」という銘があります。武道でも重んじられる言葉で、陶芸家の楽吉左衛門が「守破離」をテーマにたくさんの作品を残しています。ご存知の先生方もおられるかと思いますが、これは稽古を積む課程、すなわち修行における順序を表す言葉で、独自の境地を拓く、道筋として、師の流儀を習い、励み、他流をも学ぶことを重視した教えであります。「守」とは、武道を学ぶにあたって、師や各流派独自の教え・形・技など忠実に守って、それから外れることなく精進し、その教えを堅く守って身につけて行くこと。「破」とは、さらに修行に精進しつつ他流の師の教えや技を取り入れながらも、いよいよ自己の守ってきた形の技を破って、心と技を発展させて行くもの。「離」とは、破の状態よりさらに精進して行くなかで「守」にも「破」にもとらわれず、自分にあった一つの新しい形;独自のものを生み出して、さらに精進を重ねて行くことであります。「守破離」の精神は単に茶道や武道ばかりでなく、学問も経営も技術も人間の生き方すべてにあてはまる言葉と考えます。私たち胸部外科医も技術の習得者であり、一生かかって自分を鍛え高めていくものであると思っております。1950年に始まって日本胸部外科学会も70年以上が経ちました。今まさに「守破離」の精神で先人達の絶え間ぬ努力の結晶を新しい形で発展させたいと考えております。

2.第74回日本胸部外科学会定期学術集会 演題募集について(2/24(水)~)

 第74回定期学術集会(会期:2021年10月31日(日)~11月3日(水・祝))の演題受付期間は、2月24日(水)~4月15日(木)です。
 受付開始前に改めて詳細をご案内いたしますが、まずは取り急ぎ演題受付期間のご連絡を申し上げます。
 たくさんのご応募お待ちしております。

編集後記
広報委員会委員 坂口 太一
 令和3年は、2回目の緊急事態宣言で始まり医療ひっ迫が叫ばれるなか、会員の先生方も何とかこの難局を乗り越えようとご苦労されているものと推察しております。知り合いの先生とも1年近く顔を合わせることもなく、ウェブ学会や研究会でお話するだけになってしまい、何となく寂しく思うことにも慣れてしまいました。手術も減り、どうしても気持ちが消極的になってしまいがちですが、時間に少し余裕が出来た分、自分自身を振り返り今後のことを考える良い機会になったのではと考えています。やはりこういう時にこそ新しいことを始めるチャンスかもしれません。
 この秋に東京で行われる第74回定期学術集会の演題受付が2月24日から始まります。慶應義塾大学・志水統括会長、淺村分野会長、北川分野会長が掲げる「未来のための今」というテーマは、まさに今、我々が求めるべきものです。コロナ禍明けには新たな発展に向けてロケットスタートが切れるよう、今はじっと我慢しながらアイデアを蓄えたいと思います。会員の先生方におかれましては、是非多くの演題を出して頂きますようお願い申し上げます。東京で皆様と再会できることを楽しみにしております。 
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